オカン・オヴァジュクによるこのピッチャーセットは、伝統的なガラス製のカラフェやゴブレットに代わる、ポーセリン(磁器)を用いた新たな提案です。白鳥の細くしなやかな首筋からインスピレーションを得たフォルムは、愛の象徴としても知られ、テーブルに洗練された存在感を与えます。ピッチャーの高さは32cm、容量は1,200mlと、ワインやソフトドリンクのサービスに最適です。
このセットの最大の特徴は、温度保持とエアレーション(空気を含ませる)を両立するデザインにあります。ピッチャーの首の角度や直径は、飲み物を注ぐ際の液だれ防止や、ワインの香りを引き立てるために綿密に設計されています。さらに、グラスには独自の「ファイアフライ技法」が施されており、ガラスと磁器を組み合わせた構造が、注がれた飲み物の色を美しく引き立てます。
製造工程では、液状の磁器土を石膏型に流し込み、1,230度の電気炉で焼成。全ての原材料は食品安全基準を満たし、食洗機にも対応しています。グラスの表面にはホタルのような光を放つパターンが特殊な技法で彫刻され、釉薬でコーティングされているため液漏れの心配もありません。光が透過することで、飲み物がまるで輝いているかのような視覚的な楽しさを演出します。
このプロジェクトは、2023年11月から2024年5月までの8ヶ月間、トルコ・アイワルクのモンテ・ポーセリン工房で制作されました。デザインの過程では、焼成による20%の収縮率を計算しながら、割れや変形を防ぐために高度な技術と繊細な手作業が求められました。環境への配慮も徹底され、全ての工程で自然や生き物への影響を最小限に抑えています。
ピッチャーセットは、2025年A'デザインアワード(ベイクウェア・テーブルウェア・ドリンクウェア部門)でアイアン賞を受賞。実用性と芸術性を兼ね備えたこの作品は、日常の食卓に新たな価値と喜びをもたらすと高く評価されています。
白鳥のような優雅さと、ホタルの光のような幻想的な輝き。モンテ・ファイアフライ ピッチャーセットは、機能美とアートが共存する現代のライフスタイルにふさわしい逸品です。日々の食卓を彩るだけでなく、特別なひとときを演出するアイコニックな存在として注目されています。
プロジェクトデザイナー: OKAN OVACIK
画像クレジット: All photos, Okan Ovacık
プロジェクトチームのメンバー: Şenis Kaşarcıoğlu
Aycan Durmaz
プロジェクト名: Pitcher Set
プロジェクトのクライアント: Monte Porcelain