Linghai Designが手がけた「謝本倩」は、1200平方メートルに及ぶ広大な空間に、原始的な自然の力強さと先鋭的なファッション美学を融合。粗野な質感と洗練された贅沢が共存するビジュアルと空間体験を創出し、訪れる人々の想像を超えるインパクトを与えている。ブランドの野心は、上海のビジネスバンケットの“天井”となること。都市と自然の境界を解体し、無限の創造性を解き放つというコンセプトが、空間全体に息づいている。
このプロジェクトの最大の特徴は、レストランデザインにおいてブランドと空間の両方に力を与える点にある。顧客の期待を上回り、驚きと感動を生み出すことを重視。滝や巨石などの自然モチーフを大胆に取り入れつつ、照明や素材の選定にも徹底的にこだわり、荒々しさと繊細なラグジュアリーが共鳴する独自の世界観を築き上げている。
空間の実現には、石材、金属、木材、ガラス、アートペイント、マットアクリル、タイルなど多様な素材を使用。照明は単なる装飾ではなく、空間の物語を紡ぐ重要な要素とされ、シーンごとに光源の強さや位置を調整することで、食事・接待・歌唱・社交など多様なシーンに最適な雰囲気を創出している。
特に滝の演出には、20回以上の実験と調整を重ね、流れの形状や角度、石の配置、水流の速度や飛沫の繊細な表現まで、細部にわたり徹底的に追求。こうした緻密な設計が、自然のダイナミズムと非日常的な没入感を生み出している。
オープンからわずか3ヶ月で、上海の大手グルメサイト「大衆点評」のブランド環境・味・サービス部門で1位を獲得。飲食業界全体が低迷する中、圧倒的なパフォーマンスを記録している。効率的な動線設計やコスト管理も徹底し、ブランド価値とビジネスの両立を実現した点が高く評価されている。
「謝本倩」は、色彩の強度と視覚的ダイナミズムに満ちた空間で、光の演出が曲線的な平面を舞う。オーガニックな活力と温もりを抱き、サービス動線や作業効率も最適化。フロント・バック両面の生産性を高め、ブランド価値を強化しながら、直感的な空間リズムで心を満たすダイニング体験を提供している。
2025年には、世界的なデザイン賞「A' Design Award」のインテリア部門でゴールドを受賞。Linghai Designの革新性と芸術性が、上海のレストランシーンに新たな基準を打ち立てている。
都市と自然、ビジネスと美学が交差する「謝本倩」は、今後の商業空間デザインにおいても注目すべき存在となるだろう。
プロジェクトデザイナー: Linghai Design
画像クレジット: Image #1: Photographer Fan'er Culture, Xie Ben Qian, 2024.
Image #2: Photographer Fan'er Culture, Xie Ben Qian, 2024.
Image #3: Photographer Fan'er Culture, Xie Ben Qian, 2024.
Image #4: Photographer Fan'er Culture, Xie Ben Qian, 2024.
Image #5: Photographer Fan'er Culture, Xie Ben Qian, 2024.
プロジェクトチームのメンバー: Chief Designer: Zhang Qun
プロジェクト名: Xie Ben Qian
プロジェクトのクライアント: Linghai Design