戦略的休息を再定義するRestbaseの革新的ブランドアイデンティティ

アクティブな回復を可視化するSxdesignのデザイン哲学

「規律ある休息が最高のパフォーマンスを生む」というブランド哲学を基軸に、Restbaseは従来の受動的な休息観を刷新するビジュアルアイデンティティを構築しました。Sxdesignによるこのプロジェクトは、構造的なタイポグラフィと流動的なネガティブスペース、そして活力を感じさせるオレンジカラーを融合させ、休息を戦略的な投資として位置づけています。

Restbaseのロゴは、セリフ体とサンセリフ体を組み合わせたハイブリッドなタイポグラフィを採用し、意図的なギャップを設けることで「能動的な休息」の概念を視覚化しています。このギャップは、単なる空白ではなく、戦略的な再調整の瞬間を象徴。温かみのあるオレンジはエネルギーと安心感を、モノクロ写真は瞑想的な静けさを表現し、ブランドの核となる哲学を多層的に伝えます。

ロゴから派生した「RB」モノグラムは、力強いビジュアルアクセントとして機能し、ダイナミックなフレーミングパターンへと展開。これらの要素は、活力を与えるオレンジやモノクロ写真と組み合わさり、「規律ある休息がエネルギーの源泉である」というメッセージを一貫して発信します。ブランドのアイデンティティは、安定性と流動性のバランスを巧みに取りながら、休息を積極的な行動へと昇華させています。

制作面では、サステナブルな素材と高品質な印刷技術を用い、すべてのフィジカルアイテムが環境に配慮されています。ロゴの最小印刷サイズは6mmと定められ、どの媒体でも一貫した視認性とブランド体験を保証します。こうした細部へのこだわりが、Restbaseの専門性と信頼性を直感的に伝えています。

デザインの根拠として、神経科学のメタ分析や240名を対象とした消費者調査が実施されました。これらの研究により、戦略的な休息が認知パフォーマンスを大きく向上させることが明らかとなり、オレンジ色がエネルギーと快適さのバランスに最適であることも判明。タイポグラフィの実験からは、ハイブリッド書体と意図的な空白が「アクティブリカバリー」を視覚的に表現する最良の手法であると導かれました。

最大の課題は、「休息=静寂」という従来のイメージを打破し、休息を能動的な戦略として再定義することでした。Sxdesignは、受動的な淡色を避け、活力あるオレンジと動的なタイポグラフィで「行動」と「休息」のバランスを表現。これにより、休息を卓越性への準備段階として捉える新たなビジュアル言語を創出しました。

Restbaseのブランドアイデンティティは、2024年4月から11月にかけて北京で開発され、A' Design Awardのブロンズ賞を受賞。アート、サイエンス、デザイン、テクノロジーのベストプラクティスを融合し、現代人のライフスタイルに「戦略的休息」という新たな価値観を提示しています。

休息を単なる「止まること」から「積極的な自己投資」へと進化させたRestbaseのアプローチは、今後のブランドデザインやライフスタイルにおける新たな指針となるでしょう。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: sxdesign
画像クレジット: sxdesign
プロジェクトチームのメンバー: Chen Xu, Huang Hao, Dr. Zhang Rong, Liu Beibei, Hao Qian, Wu Fangbo, Li Shulong, Li Jiaxu, Zhang Mingjie, Gao Jingyan, Dr. Wang Lijing, Tian Jianing
プロジェクト名: Restbase
プロジェクトのクライアント: RestBase


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