持続可能性と創造性が融合する革新的ファクトリーオフィス

カラフルな空間が働き方と未来を変える

台湾・高雄に誕生した「Molie Quantum Energy Factory Office」は、持続可能性、快適性、そしてイノベーションを追求した新時代のファクトリーオフィスです。デザイナーのChiao Yi TangとWan Shih Yangによるこのプロジェクトは、リチウムバッテリーの可搬性や高雄の鮮やかな色彩、そして地域の人々の情熱を建築に落とし込み、グリーンな未来を体現しています。

このオフィスは、LEEDゴールド認証と台湾グリーンビルディング認証を取得し、建築面積の75%にグリーン建材を採用。再生可能エネルギーの活用からインテリアデザインまで、徹底したサステナビリティが貫かれています。曲線や円形のデザインは、リチウムバッテリーの形状から着想を得ており、空間の流動性と快適性を高めています。

オープンオフィスには、直径3.6メートル、高さ3.5メートルの円錐型ディスカッションポッドが4基設置されています。これらのポッドは、パンチング加工と吸音パネルを組み合わせ、半個室の静かな空間を提供。スチールフレームと3Dソフトウェアによる精密な設計により、構造美と機能性が両立しています。各ユニットは現場で組み立てやすいように事前にラベリングされ、効率的な施工が実現されました。

空間設計は、教育・交流・独立作業のバランスを重視。中央部はコミュニケーションを促進し、静かなコーナーは集中作業に最適です。ヨーロッパやアメリカのオフィス文化にインスパイアされ、円形の動線が自然な流れを生み出します。高雄の気候や文化を反映したカラーパレットと自然光が、リラックスできる環境を演出し、ストレス軽減にも寄与しています。

このプロジェクトは、従業員の快適性や効率性を高めるためのリサーチに基づき、観察・インタビュー・アンケートを通じて得られた知見を設計に反映。オープンスペースが交流を促し、プライベートエリアが集中力を高めるという結果が得られました。柔軟な働き方を支える空間づくりが、現代のワークスタイルに新たな価値をもたらしています。

最大の課題は、先進的なアイデアと従来の働き方へのこだわりとの調整でした。広大な空間での素材選定や技術的な実装にも高い要求がありましたが、3Dモデリングや現場での工夫により、快適かつ機能的なオフィスが完成しました。

「Molie Quantum Energy Factory Office」は、サステナブルな選択が生産性とイノベーションを両立できることを証明しています。2025年にはA'デザインアワード・ブロンズ賞を受賞し、アート、科学、デザイン、テクノロジーの融合による社会的価値の向上が高く評価されました。

持続可能性と創造性を兼ね備えたこの空間は、未来の働き方をリードするモデルケースとして注目されています。今後も、環境に配慮したオフィスデザインが新たなスタンダードとなることが期待されます。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Chiao-Yi, Tang
画像クレジット: Image #1: Photographer Xiaoxiong Liangyan, Innovative Acoustic Pods, 2023. Image #2: Photographer Xiaoxiong Liangyan, Rhythm of Collaboration, 2023. Image #3: Photographer Xiaoxiong Liangyan, Zoning, 2023. Image #4: Photographer Xiaoxiong Liangyan, Sparking Inspiration, 2023. Image #5: Photographer Xiaoxiong Liangyan, Symbolic Harmony, 2023. Video Credits: RUENTEX INTERIOR DESIGN INC., 2023.
プロジェクトチームのメンバー: Chiao Yi Tang Wan Shih Yang Chien Yu Lo Chun Cheng Yu
プロジェクト名: Motivator
プロジェクトのクライアント: Molicel Energy Corp.


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