サンセットと宇宙を描く多層ウォールデコ「Solaris」

レトロフューチャリズムと物語性が融合した新世代アート

イスタンブールを拠点に活動するデザイナー、イスマイル・ペフリヴァンによる「Solaris」は、宇宙探査と文学的想像力を融合したウォールデコレーションです。NASAのボイジャー計画やスタニスワフ・レムの小説『ソラリス』から着想を得ており、夕焼けを思わせる色彩と多層構造が、現代のインテリアに新たな物語をもたらします。

「Solaris」は、1977年にNASAが打ち上げたボイジャー探査機と、そのゴールデンレコードに込められた人類からのメッセージ、そしてスタニスワフ・レムの小説『ソラリス』に登場する架空の惑星への応答という壮大なテーマを、アートとして具現化しています。アンドレイ・タルコフスキー監督による映画化作品もインスピレーション源となり、作品全体が宇宙と人間の関係性を象徴しています。

このウォールデコは、レーザーカットによるビーチ材MDFパネルを幾層にも重ねて構成されており、オレンジからネイビーブルーへと移ろう夕焼けのカラーパレットが印象的です。さらに、レトロフューチャリズムやスペースアートの要素を取り入れ、45回転レコード盤やイロコウッドの球体パーツがアクセントとなっています。複雑な構造と物語性が、リビング空間に独自の存在感を与えます。

制作工程では、Adobe Illustratorで数日かけて各レイヤーを設計し、レーザーで精密にカット。専用塗料で一枚ずつ手作業で彩色し、乾燥後に丁寧に接着して完成させます。サイズは1438mm×162mm×1371mm、重さは47.8kg。美しい仕上がりと耐久性を両立し、全て木製の専用ボックスで安全に出荷されます。

この作品の最大の特徴は、リズミカルに重なるレイヤーが生み出す視覚的な奥行きと、見る者の心を引き込むストーリー性です。デザイナーは観察と体験を重視した独自のリサーチ手法を用い、映画や文学、旅から得た感動をデザインに昇華。初期イメージの具現化や塗料選びなど、創作過程での課題も乗り越え、唯一無二のアートピースを完成させました。

「Solaris」は2025年、A'デザインアワードのデコラティブアイテム&ホームウェア部門でアイアン賞を受賞。実用性と革新性を兼ね備え、業界のベストプラクティスを体現した作品として高く評価されています。空間に新たな物語をもたらすこのアートは、現代のライフスタイルに刺激と彩りを与える存在です。

宇宙と人間、過去と未来をつなぐ「Solaris」は、アートとデザインの新たな可能性を示しています。インテリアに物語性や個性を求める方にとって、まさに注目すべき一作と言えるでしょう。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: ismail pehlivan
画像クレジット: ismail pehlivan
プロジェクトチームのメンバー: ismail pehlivan
プロジェクト名: Solaris
プロジェクトのクライアント: İsmail Pehlivan


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