産業廃材を芸術へ昇華する「Talash」ペンダント照明

サステナブルデザインが生み出す新たな美と光の体験

「Talash」は、イスタンブールを拠点とするWaxy Design Studioによる、産業廃材の真鍮削り屑を再生し、現代的な装飾照明へと昇華させたプロジェクトです。廃棄される素材に新たな命を吹き込み、持続可能性とクラフトマンシップを融合させたこの照明は、現代インテリアにおけるサステナブルな美意識を体現しています。

Talashは、工場で日々生まれる大量の真鍮削り屑を高圧で圧縮し、独自の質感を持つペンダント照明へと変貌させています。無作為に重なり合う削り屑のテクスチャーが、ひとつとして同じもののない唯一無二の表情を生み出し、照明としての機能とアートピースとしての存在感を両立させています。

この照明の最大の特徴は、サステナビリティとデザイン性の両立にあります。廃材を再利用するだけでなく、表面にはマットな保護コーティングやナノセラミックコーティングを施すことで、酸化を防ぎ、長期間その美しい黄金色を保ちます。LED対応のフィッティングや、150cmのケーブルとスイッチを備え、住宅から商業空間まで幅広く利用可能です。

Talashの開発過程では、圧縮工程における最適な圧力や素材の安定性、視覚的なテクスチャーの維持など、技術的な課題が数多く存在しました。Waxy Design Studioは、素材実験やプロトタイピングを重ね、耐久性と美しさを両立させるプロセスを確立しています。これにより、産業廃材が高品質なデザインオブジェクトへと生まれ変わりました。

照明を点灯すると、圧縮された真鍮の隙間から光が漏れ、空間に有機的でダイナミックな光のパターンが広がります。角度や光量によって表情が変化し、使う人の感性や空間に合わせたインタラクティブな体験を提供します。Talashは、単なる照明器具を超え、素材の可能性と美しさを再発見させる存在です。

2025年には、A' Design Awardのライティング部門でIron賞を受賞し、実用性と革新性、そして業界のベストプラクティスを兼ね備えたデザインとして高く評価されました。Talashは、現代のインテリアにおいて、サステナブルな価値観と芸術性を両立させる新しい照明のあり方を提示しています。

産業廃材の再利用がもたらす美と機能の融合は、今後のデザインにおける重要な潮流となるでしょう。Talashは、持続可能な未来と豊かなライフスタイルを志向する空間に、唯一無二の輝きをもたらします。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Waxy Design Studio
画像クレジット: Waxy Design Studio
プロジェクトチームのメンバー: Kürşad Ayanlar
プロジェクト名: Talash
プロジェクトのクライアント: Waxy Design Studio


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