Chong Hean Teoによる「Montigo Experience Store」は、サーマルボトルの流れるような曲線美を建築全体に反映。外観から内装まで一貫したカーブが連続し、来店者はまるでプロダクトの中に入り込んだかのような没入感を味わえる。ファサードのうねりやインテリアのレイアウトは、ブランドの象徴的なフォルムと直結し、商品と空間の一体感を創出している。
この店舗の最大の特徴は、従来の紙ポスターを廃止し、ダイナミックな曲面型ビデオウォールを中心に据えた点にある。デジタルコンテンツはリアルタイムで更新可能で、廃棄物やカーボンフットプリントを大幅に削減。サステナブルな運営とブランドのカスタマイズ精神を両立させている。
インタラクティブなレーザー刻印ステーションや、色彩豊かな「カラーワンダーランド」も設置され、来店者は自分だけのサーマルボトルをその場でパーソナライズできる。これにより、単なる物販を超えた体験型リテールへと進化。ブランドへのエモーショナルな結びつきを強化し、来店者の滞在時間やリピート率の向上にも寄与している。
設計段階では、限られたスペースと交通量の多い立地に対応するため、テクノロジーとフォルムの最適なバランスが追求された。ビデオウォールは垂直方向の視認性を高め、視覚的なノイズの中でも際立つ存在感を放つ。さらに、耐久性に優れたローカル素材を採用し、サーキュラーデザインの原則に基づいた環境配慮も徹底されている。
「Montigo Experience Store」は、ブランドの個性・鮮やかさ・環境意識を空間全体で表現。タッチポイントごとにデジタルとフィジカルの融合を図り、サステナブルな未来型リテールの新基準を打ち立てた。A' Design Awardでの受賞も、実用性とイノベーションの両立が高く評価された証しである。
曲線的な美しさと体験価値、そしてサステナビリティを兼ね備えたこの店舗は、今後のリテールデザインに新たなインスピレーションを与える存在となるだろう。
プロジェクトデザイナー: Chong Hean Teo
画像クレジット: Image #1: Photographer Ching, Shop Front,2024.
Image #2: Photographer Ching, Product Wall,2024.
Image #3: Photographer Ching, Display Counter,2024.
Image #4: Photographer Ching, Laser Engraving Counter/Cashier,2024.
Image #5: Photographer Ching, Videowall display,2024.
プロジェクトチームのメンバー: Teo Chong Hean(Mason)
プロジェクト名: Montigo Experience Store
プロジェクトのクライアント: Montigo