江南の春を纏う香り、Whispers of Inkの革新パッケージ

伝統工芸と現代美学が融合したアロマ体験の新境地

Whispers of Inkは、江南の繊細な自然美と中国の無形文化遺産を融合させたフレグランスパッケージです。Sha FengとJiayi Luによるこのデザインは、香りと視覚の両面からライフスタイルに新たな価値をもたらします。

Whispers of Inkのパッケージは、江南の春を象徴する花々の情景を手描きで表現し、垂直ライン技法によって繊細な美しさを際立たせています。草緑色の「琺瑯釉」は、翡翠のような艶とガラスの透明感を併せ持ち、クラシカルな趣と現代的な洗練が共鳴する仕上がりとなっています。これにより、パッケージ自体がアートピースとしての存在感を放ちます。

このシリーズには、アロマキャンドル、トラベルインセンススティック、石膏ディフューザーストーンが含まれ、いずれも中国の伝統工芸技術を活かして丁寧に製作されています。パッケージデザインには「マグノリアブック」の要素が取り入れられ、江南庭園の木蓮の枝葉をモチーフに、花の形が開かれた本のページへと変化。これにより「香りの本」という独自の世界観が生み出されています。

製造にはスポットカラープリントとレタープレスエンボス加工が採用され、手作業による線の太さや質感の調整が幾度も繰り返されました。特にアロマキャンドル容器の制作は、中国の無形文化遺産技術との融合が求められ、細部にわたる調整がプロジェクトの大きな挑戦となりました。

このプロジェクトは、蘇州の歴史あるブランド「喬家窯」や山西省の無形文化遺産「法華」陶芸と連携し、伝統工芸の再生と市場性の両立を目指しています。デザインの力によって、文化遺産の価値を現代のライフスタイルに調和させることが実現されています。

Whispers of Inkのグラフィックと優雅なグリーントーンは、ユーザーに深いアロマ体験をもたらし、視覚と嗅覚の両面から日常に豊かさを添えます。2025年のA'パッケージデザイン賞ゴールド受賞は、その革新性と芸術性が国際的に高く評価された証です。

Whispers of Inkは、伝統と現代、アートと実用性を見事に融合させたフレグランスパッケージの新たなスタンダードを提示しています。香りとともに文化を纏う体験を、ぜひ日常に取り入れてみてはいかがでしょうか。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Suzhou SoFeng Design Co.,Ltd.
画像クレジット: Image #1, Image #2, Image #3, Image #4, Image #5: Photographer Jiayi Lu, 2024.
プロジェクトチームのメンバー: Creative Director:Sha Feng, Art Director: Jiayi Lu and Graphic Design: Sha Feng, Photographer:Jiayi Lu
プロジェクト名: Whispers of Ink
プロジェクトのクライアント: VITARTISSIMI


Whispers of Ink IMG #2
Whispers of Ink IMG #3
Whispers of Ink IMG #4
Whispers of Ink IMG #5
Whispers of Ink IMG #5

デザイン雑誌でさらに詳しく読む