中国の著名な酒造メーカー、貴州茅台集団が日本市場向けに発表したバイジュー(白酒)パッケージは、唐代の文化的要素を巧みに取り入れている。デザイナーの黄毅氏と羅培氏は、両国の歴史的な交流に着目し、パッケージに日本の奈良時代の皇族・長屋王の詩から引用した書を採用。これは、疫病時に日本から中国へ寄贈された救援物資にも刻まれた言葉であり、日中両国の長きにわたる友好の証として機能している。
ボトルのフォルムは、伝統的な茅台の形状を踏襲しつつ、唐代に起源を持ち、宋代に名を馳せた「汝窯(じょよう)」の青磁の色彩と質感を再現。これにより、上品で洗練された印象を与え、両国の美意識が調和するデザインとなっている。
本プロジェクトは、2023年7月24日から8月7日まで中国・仁懐市で実施され、77×77×173mmというコンパクトなサイズに、文化的な象徴性と機能性を凝縮。デザインの過程では、日中双方の文化や法規制の違いを徹底的にリサーチし、両国の消費者が共感できる要素を厳選して組み合わせている。
唐代は日本に大きな影響を与えた時代であり、政治、経済、文化、美学、哲学、教育など多岐にわたる分野で交流が盛んだった。今回のパッケージデザインは、その歴史的背景を現代に蘇らせ、単なる商品パッケージを超えた文化交流のメディアとしての役割を担っている。
このデザインは、2025年のA'パッケージデザイン賞でゴールドを受賞。審査員からは「芸術、科学、デザイン、テクノロジーの進歩を体現し、世界に大きなインパクトを与える優れた作品」と高く評価された。伝統と革新が共存するこのパッケージは、今後の日中文化交流の新たな架け橋となるだろう。
プロジェクトデザイナー: Heijie He
画像クレジット: Moutai Industrial Design Center
プロジェクトチームのメンバー: Design Director [Yi Huang]
Creative Director [Pei Luo]
プロジェクト名: Kweichow Moutai
プロジェクトのクライアント: Moutai Industrial Design Center