クリス・リンによる「Open Mind Coffee」は、2024年春から夏にかけて成都で実現された。最大の特徴は、光を纏ったガラスボックスが空間に浮かぶように設計されている点だ。ガラスカーテンウォールが内外を繋ぎ、自然光と都市の風景を取り込むことで、開放感と流動性を強調している。
このカフェは、コーヒーやカジュアルダイニング、読書、展示といった多様な機能を一体化。従来の壁やパーティションを排除し、家具や照明、グリーンなどの要素でゾーニングを行うことで、圧迫感のない自然なつながりを生み出している。利用者は自分のリズムで空間を使い分けることができ、自由な交流やリラックスが促進される。
素材選びにもこだわりが見られる。クリスタルブルーダイヤモンドストーンやグレイシャーホワイトジェイドなどの高品質な石材は、耐久性と美しさを兼ね備え、環境基準にも配慮。これらの素材はリサイクル可能で、メンテナンスコストも抑えられている。
照明計画も秀逸だ。多層的なマテリアルと組み合わせることで、視覚的な境界を生み出しつつ、空間全体の一体感を損なわない。夜間にはガラスボックスが柔らかく輝き、都市の中でランドマーク的な存在感を放つ。
「Open Mind Coffee」は、単なるカフェにとどまらず、展示やイベント、静かな読書スペースとしても機能する。多様な人々が集い、自然なコミュニケーションや文化交流が生まれる場として、現代都市に新たな価値を提案している。2025年にはA'デザインアワードのシルバー賞を受賞し、その革新性と美的完成度が国際的にも高く評価された。
都市の中で「境界なき融合」を体現するこの空間は、今後のカフェやコミュニティスペースの新たな指標となるだろう。多機能性と開放感を両立したデザインは、日常に新しい発見とつながりをもたらす。
プロジェクトデザイナー: Kris Lin
画像クレジット: Kris Lin International Design
プロジェクトチームのメンバー: Kris Lin
プロジェクト名: Open Mind Coffee
プロジェクトのクライアント: COFCO Corporation