「Ferris Wheel」は、人生の浮き沈みや記憶の循環性を観覧車の動きに重ね、身につける人の過去と未来をつなぐジュエリーとして設計されています。小さな観覧車が回転する構造は、時の流れや変化を象徴し、身につけるたびに異なる視点や感情を呼び起こします。デザイナーのシャリヤティ・カメネは、「人生は観覧車のように、困難の後には必ず安らぎが訪れる」という哲学をデザインに込めています。
このネックレスの最大の特徴は、各キャビンが取り外し可能で、個別のイヤリングとしても楽しめる点です。懐かしい記憶を呼び起こすデザインは、子どもの頃の観覧車体験を思い出させ、心に温かさをもたらします。また、観覧車の回転はセラピー効果があり、集中力の向上やストレス・不安の軽減に寄与します。手で優しく回すことで、心を落ち着かせる効果が期待できます。
製作には、金属パーツにスパイラル状の溝を施し、ねじ込み式でパーツを着脱できる「スレッディング技法」が採用されています。これにより、キャビンはモジュール式で、単色や多色のアレンジが可能です。キャビン内部にはカラフルなコールドエナメルが施され、ギア構造によってスムーズな開閉や回転を実現しています。機械工学の知見と伝統的な装飾技法が融合した、まさにイノベーティブな作品です。
ユーザーは、中央軸を手で回転させることでキャビンを自由に動かし、ギアを回してネジを緩めることでキャビンを取り外し、イヤリングとして再構成できます。このインタラクティブな仕組みは、ジュエリーに「遊び心」と「パーソナライズ」の要素を加え、装いに合わせて自在に変化させる楽しさを提供します。ユーザー調査でも、変形可能なジュエリーへの高い関心と、ストレス緩和効果が確認されています。
開発は2024年、テヘランで行われ、素材選定や機構設計、3Dモデリング、プロトタイピングに至るまで、徹底したリサーチと実験が重ねられました。特に、変形機構の精度やエナメル加工の繊細さ、コスト面での素材選択など、多くの課題を乗り越えて完成に至っています。
「Ferris Wheel」は、単なる装飾品を超え、記憶や感情に寄り添うインタラクティブな体験を提供します。伝統と革新、機械工学とアートが融合したこのジュエリーは、日常に彩りと癒しをもたらし、身につける人の人生に静かな感動を与え続けるでしょう。
プロジェクトデザイナー: Shakiba Shariyati
画像クレジット: Shakiba Shariyati
プロジェクトチームのメンバー: Shakiba Shariyati
プロジェクト名: Ferris wheel
プロジェクトのクライアント: Shakiba Shatiyati