タイ文化を編み込む革新レストラン「Bk Salon」

伝統工芸と現代建築が融合した新しい食体験空間

バンコクのサトゥプラディット通りに誕生した「Bk Salon」は、タイの伝統的な編み細工に着想を得たファサードと、洗練されたファインダイニング体験を融合させたレストランです。文化的な意匠と先進的な建築技術が交差する本プロジェクトは、2025年にA' Design Awardのゴールドを受賞し、現代タイ建築の新たな象徴となっています。

「Bk Salon」は、パイタヤ・バンチャキティクン氏による設計で、タイの伝統的な食器や竹籠「クラティップ」などの編み細工からインスピレーションを得ています。建物の外観は人工ラタンを用いた編み込みパターンで構成され、三次元的な曲線が特徴的です。このファサードは、建物内部の様子を外からも垣間見ることができ、透明性と奥行きを演出しています。

建物は複数の棟が集まるクラスター型レイアウトを採用し、中央には木陰が心地よい屋外コートを設けています。屋外席と屋内席の両方が用意され、訪れる人々に多様なダイニング体験を提供します。また、2階にはプライベートダイニングやシェフズテーブルにも対応できる空間が設けられ、特別なひとときを演出します。

内装では、床から天井まで続く曲面ガラスパネルが機能エリアを包み込み、外部の編み込みファサードと呼応する造形美を実現。各棟は高さや規模が異なり、1階建てと2階建てが混在することで、外観からも空間の多様性が視覚的に伝わります。重なり合うファサードが生み出す透明感と不透明感のコントラストも、空間体験の一部となっています。

設計段階では、建物のプロポーションやネガティブスペースのバランス、ファサードのパターンや素材の実現性について徹底的なリサーチが行われました。歩道や手すり、ランドスケープに至るまで、細部にわたりタイ文化の美意識が反映されています。サービスゾーンは利便性を考慮して配置され、ファサードの処理にも配慮がなされています。

「Bk Salon」は、伝統と革新が調和した空間づくりにより、タイの食文化と建築美を世界に発信しています。ゴールデンA'デザイン賞の受賞は、同プロジェクトがアート・デザイン・テクノロジーの分野で国際的な評価を得ている証です。今後も、文化的価値と現代的感性を融合した空間が、都市のライフスタイルに新たな息吹をもたらすことが期待されています。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Phaithaya Banchakitikun
画像クレジット: Phaithaya Banchakitikun
プロジェクトチームのメンバー: Phaithaya Banchakitikun
プロジェクト名: BK Salon
プロジェクトのクライアント: Phaithaya Banchakitikun


BK Salon IMG #2
BK Salon IMG #3
BK Salon IMG #4
BK Salon IMG #5
BK Salon IMG #5

デザイン雑誌でさらに詳しく読む