人間味と機能美が融合するHGホールディング本社の新潮流

温かみと効率性を両立した現代オフィス建築の挑戦

トルコ・カフラマンマラシュに誕生するHGホールディング本社は、従来の無機質なオフィス像を刷新し、温もりと人間らしさを追求した空間設計で注目を集めています。クァーク・スタジオ・アーキテクツによるこのプロジェクトは、働く人と訪れる人双方に快適さと生産性をもたらす新しいオフィスの在り方を提案しています。

HGホールディング本社は、総床面積1,790平方メートル、4層構造の建築として計画されました。設計の根底には、利用者の動線や各ゾーンの機能に細やかに配慮した空間の階層化があります。単なる区画分けではなく、業務効率を高めつつ、利用者の体験や環境への印象を繊細にコントロールすることを意図しています。

この建築の最大の特徴は、オフィス空間にありがちな冷たさや無機質さを排除し、温かみと人間的なつながりを重視した点にあります。スタッフや来訪者が心地よく過ごせるよう、素材選びから空間構成に至るまで、細部にわたり「居心地の良さ」が追求されています。例えば、管理エリアや待合スペースには自然なオークの質感やアースカラーが取り入れられ、心理的な安心感を与える工夫がなされています。

建築技術面では、コンクリート構造を基盤とし、外壁にはガラスウォールとアルミ複合材を採用。光を最大限に取り入れ、開放感と現代的な印象を両立しています。内部には4つのワークステーションルーム、4つの会議ホール(プレファンクションエリア付き)、ミーティングルーム、セキュリティ管理エリア、リフレッシュメント付きのオープンレイアウト待合スペースなど、多様な機能が効率的に配置されています。

空間体験の質を高めるため、色彩心理学やバイオフィリックデザインの理論も積極的に取り入れられています。グレーのカーペットはオープンプランのワークスペースを柔らかく区切り、足元に心地よい感触をもたらします。一方、会議ホールには鮮やかなパターンカーペットを用い、活気と創造性を刺激する空間演出がなされています。自然素材や温かみのある色調が、ストレス軽減や安心感の醸成に寄与している点も見逃せません。

このプロジェクトは2024年に着工し、現在も進行中です。設計チームは、ユーザー中心のデザインアプローチを徹底し、従来の画一的なオフィス空間から脱却。人間工学や心理的快適性を重視した空間づくりが、働く人々のウェルビーイング向上に寄与することを目指しています。

HGホールディング本社は、2025年にA'デザインアワード(建築部門)ブロンズ賞を受賞。芸術性・科学性・技術力を兼ね備え、生活の質向上に貢献する優れたデザインとして高く評価されています。今後のオフィス建築の新たな指標となるこのプロジェクトが、働く環境の未来を切り拓いていくことでしょう。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Quark Studio Architects
画像クレジット: Image #1: Designer, Quark Studio Architects Image #2: Designer, Quark Studio Architects Image #3: Designer, Quark Studio Architects Image #4: Designer, Quark Studio Architects Image #5: Designer, Quark Studio Architects
プロジェクトチームのメンバー: Cihat Elmas Ayk Cavusyan Hessam Esmaili
プロジェクト名: HG Holding Headquarters
プロジェクトのクライアント: Halil Gursoy Saglık Hizmetleri


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