オルハ・タクタロヴァによるセレジオ・ダッラ・リーヴァのパッケージは、イタリアの豊かなコーヒー文化と創業者の50年にわたる伝統に敬意を表しつつ、現代的な洗練さを加えたデザインです。マットブラックの背景が品質と歴史を象徴し、イタリア国旗のトリコロールやゴールドのタイポグラフィが高級感を際立たせています。ブランド名「Maestro del Caffè」や創業者のサインがパッケージに物語性を与え、消費者とのつながりを深めています。
このデザインの最大の特徴は、時代を超えたイタリアンエレガンスと現代的な実用性の融合です。各ブレンドごとに異なるアクセントカラーや、コーヒー愛好家向けの詳細な情報を盛り込むことで、視覚的な魅力と実用性を両立。パッケージのレイアウトやフォント、イラストレーションのすべてが、ブランドのプレミアムな価値と伝統を支えています。
製造面では、耐久性と製品の安全性を確保するため、パウチには高品質なラミネート素材、カプセルボックスには堅牢な紙素材を採用。マット仕上げによる上品な質感と、オフセット印刷による鮮やかな色再現、さらにUVスポット加工やホットフォイルスタンプによって、ブランド名や記念ロゴが際立つ設計となっています。
パッケージは、コーヒーバッグからカプセルボックスまで多様な形状で展開され、どのタイプも鮮度を保つ構造と高い棚映えを実現。裏面には味わいチャートや焙煎度スケール、抽出方法のガイドが記載されており、消費者が自分に合った商品を選びやすい工夫が施されています。
デザイン開発にあたっては、ラグジュアリーコーヒー市場における消費者行動や色彩心理、印刷媒体での視認性などを徹底的にリサーチ。ブラックとゴールドの組み合わせが伝統と高級感を象徴することが再確認され、情報の一貫性やトレーサビリティへのニーズも反映されています。
最大の課題は、50年の歴史を尊重しつつ、現代のコーヒー消費者に響く新しさを表現することでした。物語性と明快さを両立させたビジュアルアイデンティティは、ブランドの多様な製品ラインナップに一貫性をもたらし、伝統と革新の両立を実現しています。
このパッケージデザインは、2025年にA'デザインアワードのパッケージ部門でアイアン賞を受賞。産業基準を満たし、実用性と革新性を兼ね備えたデザインとして高く評価されています。セレジオ・ダッラ・リーヴァのパッケージは、イタリアのコーヒー文化の伝統を未来へとつなぐ、洗練されたビジュアルコミュニケーションの好例です。
プロジェクトデザイナー: Olha Takhtarova
画像クレジット: Olha Takhtarova
プロジェクトチームのメンバー: Olha Takhtarova
プロジェクト名: Sergio Dalla Riva
プロジェクトのクライアント: SOT B&D