ウォールナットと織物が紡ぐ新感覚キャビネット「Weaving Wood」

伝統技法と素材革新が生み出す光と影の家具体験

自然の調和をテーマに、ZKW Studioが手がけた「Weaving Wood」キャビネットは、ウォールナットと織物を融合させた独自のテキスタイル技術で、現代のインテリアに新たな感覚をもたらします。2025年A'デザインアワードでブロンズ賞を受賞した本作は、素材の探求と手仕事の精緻さが光る逸品です。

「Weaving Wood」は、クラシックな台形フォルムを現代的に再解釈したキャビネットです。三面のパネルはウォールナットの突板とコットン糸を織り合わせた独自のテキスタイルで構成され、フレームに近い部分ほど密に織られ、視覚と触覚の両面でグラデーションが楽しめます。硬質な木材と柔軟な織物が調和し、触れることで素材の新たな魅力に気付かされるデザインです。

最大の特徴は、ウォールナット突板を織物に組み込むという、機械では再現できない手作業の技術にあります。選び抜かれた木目と色味の突板が、繊細な織りによって一枚のテキスタイルとして生まれ変わり、太陽光が当たると美しい影を室内に落とします。この織りの密度や木材の配置は、自然のリズムを感じさせる一貫した美しさを生み出しています。

製作は全工程が手作業で行われ、厚みと硬さのあるウォールナット突板を織り込むために、織りのテンション調整や構造の工夫が求められました。各突板は柔軟性を持たせるために加工され、コットン糸とともに丁寧に織り込まれます。フレーム内部には28本の隠し溝が設けられ、織物パネルをしっかりと固定。これらの工程は、職人技と素材研究の結晶です。

キャビネットは幅508mm、奥行304mm、高さ1118mmとスリムな設計で、リビングやコンパクトな空間に最適です。テレビ横に置いても圧迫感がなく、収納としても機能的。日光が差し込むと、織物パネルを通して柔らかな光と影が室内に広がり、空間に軽やかさと新鮮な空気感をもたらします。

本プロジェクトは、伝統的な家具フォルムと新しいテキスタイル表現の融合を目指し、素材や製法の研究を重ねてきました。ウォールナット突板の厚みや織りのパターン、テンションの調整など、数多くの試作と検証を経て完成。機械では不可能な繊細な手作業によって、強度としなやかさ、そして連続する木目の美しさを両立しています。

「Weaving Wood」は、自然素材の可能性と手仕事の価値を再発見させる家具です。伝統と革新が交差するこのキャビネットは、現代のライフスタイルに新たな美意識と触覚体験を提案しています。家具選びに新しい視点を求める方に、ぜひ注目していただきたい逸品です。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Kewei Zhao
画像クレジット: Kewei Zhao
プロジェクトチームのメンバー: Textile Partner: Huining Liu
プロジェクト名: Weaving Wood
プロジェクトのクライアント: ZKW Studio


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