このプロジェクトの中心に位置するのが、多機能ルーム「光の箱」です。この部屋は、TRXトレーニング用の天井取り付け型フックや、ダンス用の床から天井までのミラーウォール、最大8人が快適に利用できる昇降式の座卓など、様々な機能を備えています。また、スタンダードダブルベッドを設置するための壁は、必要に応じて下げることが可能です。
このプロジェクトの最大の挑戦は、限られた空間内で必要な機能を全て実現することでした。たとえば、必要とされたドレッシングルームを収容するために、元々の主寝室は水平に半分に分割されました。しかし、精密な計算と実行により、上下の活動エリアはどちらも十分な高さを確保し、立ち上がる際の制約を感じさせません。
また、多機能ルーム「光の箱」の空間の多様性も大きな課題でした。すべてのスライドを取り外すことで公共エリアの一部となり、必要に応じて完全なプライベートゲストルームとなるこの部屋は、その時々の使用状況によって定義されます。これにより、非常に柔軟にニーズに対応することが可能となりました。
このプロジェクトは、光の表現を基盤に据え、空間の中心に浮かぶ立方体を創り出すことを試みました。機能的なギアを装備したこの76平方メートルの有限空間は、無数の可能性を秘めており、開放的で軽やかな雰囲気の中で、すべてのインチを有効に活用しています。
このデザインは2020年にA'インテリアスペース、リテール&エキシビションデザイン賞のブロンズを受賞しました。この賞は、芸術、科学、デザイン、テクノロジーのベストプラクティスを組み込み、強力な技術的・創造的スキルを発揮し、生活の質を向上させ、世界をより良い場所にするという、優れた創造性と独創性を持つデザインに授与されます。
プロジェクトデザイナー: Kai-Shin Lo
画像クレジット: Photo 2.5D Photography Agency
プロジェクトチームのメンバー: Chief Designer : Kai-Shin Lo
プロジェクト名: Light Box
プロジェクトのクライアント: Kai-Shin Lo