Imme Vogelは、ビジネスビルの円形の壁のデザインに取り組んでいた際、紙を使って壁の構造を作り出すアイデアが生まれました。そのアイデアが、このクラッチバッグの原型となりました。幼少期から折り紙に親しんでいた彼女は、折り紙の技術を取り入れ、様々な形状を作り出すことに挑戦しました。
このクラッチバッグの特徴は、3Dダイヤモンド構造の手作業でエンボス加工された表面です。このエンボス加工は、工業的な方法ではなく、一つ一つのバッグに手作業で施されています。特殊なエンボス加工方法により、革表面はステッチフリーで、柔らかさと柔軟性を兼ね備えています。また、サイドには隠しマグネットが付いており、ジッパーを美しく整える役割を果たしています。
このバッグの製造には、特別な技術が必要です。ドイツに残る数少ないプリーティング工場からは、新しい革のプリーティング方法についてのアイデアを諦めるよう助言されましたが、彼女と彼女のチームは自分たちでエンボス加工の型を作り、様々な種類と品質の革を試しました。その結果、期待通りの結果を得ることができました。
このバッグは、長さ22cm、幅7cm、高さ11cmというサイズで、高品質の牛ナッパ革を使用しています。ジッパーは手作りの金属製で、ブラッククローム仕上げになっています。このジッパーもImme Vogelのデザインです。
このクラッチバッグは、von rautenの東京コレクションの一部で、アイコニックなデザインコレクションの最小サイズのバッグです。取り外し可能なブラックチェーンやナイロン製のレザーストラップが付いており、手を自由に使うことができます。この東京コレクションは、多くの賞を受賞しており、デザインは保護されています。
このデザインは、2020年にA'ファッションとトラベルアクセサリーデザイン賞のブロンズを受賞しました。この賞は、芸術、科学、デザイン、技術のベストプラクティスを取り入れ、強力な技術的・創造的スキルを発揮し、生活の質を向上させ、世界をより良い場所にするデザインに贈られます。
プロジェクトデザイナー: von rauten
画像クレジット: von rauten
プロジェクトチームのメンバー: von rauten
プロジェクト名: Tokyo
プロジェクトのクライアント: von rauten