このプロジェクトは、6人家族のための4階建ての住宅内装デザインで、風景、自然要素、大量の木材を交錯させた多層的な空間が特徴である。借景、枠組み、遮蔽といった技法を巧みに利用することで、限られた空間に広大な風景を表現している。
床から家具まで、室内空間は一貫して木材を使用し、ゼロウェイストとエコを追求している。ダイニングテーブルや主寝室のベッドフレームは木材を使用し、加工は最小限に抑えられている。家具の高さは子供たちが自由に、安全に、そして刺激的に探求できるようにカスタマイズされている。
この4階建ての建物は、室内が228平方メートル、屋外が111平方メートルで、リビングルーム、ダイニングルーム、キッチン、主寝室、寝室2部屋、ワーキングルーム、屋外庭園2か所、半屋外の屋上庭園を含んでいる。
西洋の庭園は自然をコントロールすることに重点を置き、東洋の庭園は自然を優雅に受け入れると言われている。日本のデザインがミニマリズムと禅を重視するのに対し、中国のデザインは、視界を遮る配置を通じて風景の層を作り出すことを重視している。この物件では、借景、枠組み、遮蔽の中国の方法が控えめなスタイルで適用され、室内を屋外と組み合わせて豊かにしている。
リフォーム型の住宅プロジェクトでは、構造とレイアウトをそのままにしなければならないため、その制約内で何かを創り出すことが最大の課題である。大きなガラス窓や引き戸の他に、壁をくり抜いて木製の棚に変えて光を通すようにしたり、鉄製のグリルを同様にパーティションとして利用したりしている。風景の一部である屋外の植物は、隣接する建物からのプライバシーを保つための遮蔽壁としても機能している。
このデザインは、2020年のA'インテリアスペース、リテール&エキシビションデザイン賞でブロンズを受賞した。この賞は、経験と創造性を証明し、芸術、科学、デザイン、技術のベストプラクティスを取り入れ、強力な技術的・創造的スキルを持ち、生活の質の改善に貢献し、世界をより良い場所にする優れたデザインに授与される。
プロジェクトデザイナー: Kai-Shin Lo
画像クレジット: CF Image
プロジェクトチームのメンバー: Chief designer : Kai-Shin Lo
プロジェクト名: Bring Nature Home For Kids
プロジェクトのクライアント: Kai-Shin Lo