ビーチの雰囲気を都市型アパートに取り入れた「Lambri」

デザイナーGisele Tarantoが描く、海を感じるインテリア

「Lambri」は、木製の壁や天井で漁師の家を思わせるデザインが特徴的。木材のパネルは方向性を変えて配置し、伝統的なリズムを崩すことで、ドアやキャビネット、トラップドアを見えなくしました。

リオデジャネイロのSao Conradoビーチに面したこのアパートは、内部と外部の景色を一体化させることを目指しています。社会的なエリアの床材の選択は、「Urban Beach」コンセプトを考慮に入れ、トラバーチン大理石の床とオフホワイトのスタッコ壁を使用して砂の色を再現しています。

インテリアには、ブラジルとイタリアの現代家具をアンティーク家具と組み合わせて使用。既存の家具を活用しつつ、「デザインのスーパーマーケット」の足跡を避けるために新しい家具やオブジェクトを選びました。本やオブジェクト、感情的な価値を持つコレクションを整理するために、リビングルーム、寝室、遊び部屋に散らばる本棚をデザインし、CAP Israel Joineryによって製作されました。

このアパートは元々円形の平面図を持っていましたが、最も大きな変更は、海を見渡せる前方にカップルのスイートを移動させたことです。パントリーはキッチンに組み込まれ、美容室、遊び部屋、子供用の2つのスイートが作られました。

建物は優れた立地に位置しており、敷地の中心にあるため、自然光の入る量は十分で、昼間は人工照明を使用する必要がありません。LD Studioの照明デザインプロジェクトは、アートワークと各空間の使用を強調し、低エネルギー消費と高性能機器に配慮したものです。

現代の家は、私たちの日常生活において重要な役割を果たしています。高速化、テクノロジー、情報の激しい拡散といった21世紀の現実を直視する必要があります。その事実を考慮に入れ、顧客からはリラックスした落ち着いた雰囲気を作り出すことが求められました。私たちはこのコンセプトに焦点を当てた研究を行い、リラックスしたビーチの雰囲気を外部から内部に統合する方法を見つけ出しました。

最大の課題は、都市型の現代的なビーチハウスを作り出すことでした。このデザインは、リオデジャネイロの有名なビーチを見下ろす600m2のアパートの改装プロジェクトで、ビューを最大限に活用し、外部の雰囲気をアパートの内部に持ち込むことがデザインの課題でした。すべての色と素材は、このアイデアをつなげるために選ばれました。建築家の目標は、「Urban Beach House」を作り出すことでした。

このデザインは、プロフェッショナルで産業要件を満たす、実用的で革新的な創造物に授与される「Iron A' Design Award」を2020年に受賞しました。この賞は、業界のベストプラクティスと優れた技術特性を統合し、達成感とポジティブな感情を提供し、より良い世界に貢献することを評価されています。