自然の魅力を活かしたユニークな休暇用住宅「スペース・スタック」

デザイナー・ユー・ウェン・チウが創り出す、自由と芸術が息づく空間

「スペース・スタック」は、デザイナーのユー・ウェン・チウが手掛けた休暇用住宅で、その設計のインスピレーションは、その場所独特の自然の美しさから得られた。オーナーは、内部が強い個人的なスタイルを表現し、周囲の風景を内部空間に取り入れ、外部の風景特性と調和することを望んでいた。そのため、複雑な空間のラインと色を簡略化し、ストレージルーム、ゲストバスルーム、ベッドルームなどの入口を隠しドアパネルで統一。これにより、暗示的でシンプルながらも緊張感のある空間雰囲気を創り出した。

このプロジェクトは、通常の住宅プロジェクトとは異なり、主にオーナーのカップルが台湾に帰国した際の休暇用住宅として使用される。オーナーは人懐っこく、しばしばパーティーを開くため、このプロジェクトも訪れるゲストを収容できるようにする必要があった。そのため、全体の空間品質をブティックホテルのように強調することで、視覚的に新鮮で快適なデザイン目標を達成した。

「スペース・スタック」の製作には、石、鉄、無垢材、ガラス、ミラー、パーケットウッドフローリングが使用されている。また、そのサイズは10620mmx20440mmx3280mmとなっている。

リビングルームのメインウォールは、メインの視覚感覚を強調するためにグレーマーブルを使用している。外観をシンプルできれいに保つため、すべての電気キャビネットは裏側のストレージルームと一体化している。また、石の光沢のあるテクスチャと反射特性は、視覚的な拡張を強化し、空間の感覚を拡大する。

ベッドルームも公共エリアの自然要素を続けている。オーナーがインドネシアで育ったことから、建設によく使用される石片をベッドサイドのファサードの表現として使用し、故郷を思い出させる。また、特注の吊り下げペンダント照明システムが、この荒く原始的な美学的シーンに柔らかく暖かい雰囲気を作り出す。

このプロジェクトは、台湾で2018年2月に完成した。その設計は、オーナーとの詳細な議論を経て、今後5年から10年間の主なユーザーが大人であることを考慮し、ゲストルームの配置について2つのデザイン案から選ばれた。

「スペース・スタック」は、そのユニークさと全体的な空間品質が評価され、2020年のA'インテリアスペース、小売および展示デザイン賞でシルバーアワードを受賞した。この賞は、優れた専門性と革新性を示す、クリエイティブでプロフェッショナルなデザインに与えられる。これらのデザインは、強い技術的特性と素晴らしい芸術的技巧を称えられ、優れたレベルの卓越性を示し、ポジティブな感情、驚き、驚嘆を引き出す。