この絵本のインスピレーションは、紙を折ってシンプルなポップアップを作ったときに生まれました。紙を開いたり閉じたりする動きが、動物が食事をする様子を思い出させ、それが絵本を作るきっかけとなりました。
本作は、7種類の動物がそれぞれの食事を楽しむ様子を描いています。それぞれの動物は、独自の3Dポップアップ折り紙技術で表現され、一枚のページから飛び出してきます。シンプルなデザインと紙のコラージュイラストが、各動物を生き生きと描き出しています。また、食事の音を日本語の擬音で表現し、読者がページを開いたり閉じたりすることを促しています。
伝統的には、ポップアップ絵本は折りたたんだ紙を綴じたページに貼り付けて作られますが、本作では子供たちが扱うことを考慮して、耐久性を重視したデザインが採用されています。一枚の紙を切り折ってポップアップを作り、それを印刷した裏紙にラミネートすることで、もしページが破れても簡単に修理することが可能です。
本作の最大の課題は、7種類の動物それぞれの独特な食事の動きを正確に表現することでした。しかし、この課題を克服することで、子供たちが動物たちの食事の様子を楽しく学ぶことができる絵本が完成しました。
この絵本は、2021年にA' Graphics, Illustration and Visual Communication Design Awardのゴールデン賞を受賞しました。この賞は、デザイナーの才能と知恵を反映した、優れた作品や新しいアイデアに贈られます。本作は、その優れた特性と世界への影響力を評価され、この名誉ある賞を受賞しました。
プロジェクトデザイナー: Keitaro Sugihara
画像クレジット: Keitaro Sugihara
プロジェクトチームのメンバー: Publisher : TOKYO SHOTEN Ltd.
プロジェクト名: Who's That Eating
プロジェクトのクライアント: Keitaro Sugihara