マロシェックは、ノーム・チョムスキーが言語に対して試みたように、一定のルールに従うグラフィカルシステムに対して形状文法の形式化を試みた。彼は、幅広い幾何学的原理をカバーしようと試み、その結果、12の生産システムを設計しプログラムした。これらのシステムは、無限の個々のグラフィック形状を生成することができる。
「Shape Grammars」は、ジェネレーティブデザインの潜在能力と限界を示すデザイナーのハンドブックとして機能する。本の内容とレイアウトは、カスタムジェネレーティブソフトウェアを使用して制作された。その結果、150,000以上の生成形状が収録されている。
この本は、形状とその生成原理を探索し、インスピレーションの源として使用するためのツールとして設計されている。本のフォーマットは、形状を表示するための十分なスペースと、デスクでの作業中に便利に使用できるバランスが取られている。
プロジェクトの開発は2019年10月にドイツのヴュルツブルクで始まり、東京で完成し、2020年7月にドイツのカールスルーエにあるスランテッド出版社から出版された。このプロジェクトのために、グラフィック形状とシステムが収集、分類、逆エンジニアリングされ、形状生成の幅広い幾何学的原理が機械可読コードに翻訳された。
最大の挑戦は、高いバラエティの形状を生成できる非常にシンプルなルールセットを作成することだった。シンプルさは、そのロジックが簡単に理解できる一文で表現できることを意味する。また、シンプルさは、核となる幾何学的原理を利用することを意味する。詳細な装飾は許されなかった。
「Shape Grammars」は、2022年のA'ジェネレーティブ、アルゴリズミック、パラメトリック、AIアシステッドデザイン賞でゴールデン賞を受賞した。この賞は、デザイナーの才能と知恵を反映し、芸術、科学、デザイン、技術を進化させ、その優れた特性で世界に大きな影響を与える優れた作品と明るいアイデアに授与される。
プロジェクトデザイナー: Jannis Maroscheck
画像クレジット: all images by Jannis Maroscheck
プロジェクトチームのメンバー: Jannis Maroscheck
プロジェクト名: Shape Grammars
プロジェクトのクライアント: Jannis Maroscheck