このプロジェクトのインスピレーションは、江戸時代末期の扉や伊藤若冲の植物画のモザイクタイルなど、日本の美を象徴する「格子」、「漆喰」、「瓦」などの素材を、大正時代の洋風建築を思わせる「レッドカーペット」、「真鍮」、「テラコッタタイル」などと組み合わせることで、新たな美しさを追求しました。
この古民家は、四角い建物だけの街に60年以上も存在してきたもので、古い趣を残しつつ、快適で清潔な新しい空間にリモデルされました。その特異性は、他のどのデザインとも異なる強みとなっています。
このデザインの実現には、日本の美を象徴する素材と大正時代の洋風建築を思わせる素材を組み合わせるという技術が用いられました。建物は2階建ての木造で、全面改装が行われ、総面積は143m2です。
このデザインの中で、吉川はここで過ごす時間が美しい芸術のように感じられる空間をデザインしようと試みました。時間の経過とともに価値が増すデザインに意識を向けています。
このプロジェクトは2020年3月に始まり、2022年2月にドイツデザイン賞(ウィナー)が授与され、フランクフルトメッセアンビエンテで授賞式と作品展示が行われました。このユニークで話題性のある古民家の完成により、街の雰囲気が変わり、地域の価値が向上しました。
このプロジェクトの課題は、かつて歌舞伎俳優が住んでいた歴史的な古民家を、日本の牛肉とワインを楽しむ現代アートのような空間に変えることでした。吉川は、いくつかの伝統的な日本スタイルを組み合わせて、ユニークで現代的な空間をデザインしました。
このデザインは、2022年にA'インテリアスペース、リテール&エキシビジョンデザイン賞のブロンズを受賞しました。この賞は、芸術、科学、デザイン、技術のベストプラクティスを取り入れ、強力な技術的・創造的スキルを発揮し、生活の質を向上させ、世界をより良い場所にする優れたデザインに授与されます。
プロジェクトデザイナー: Takako Yoshikawa
画像クレジット: Main Image, 1-4, All images were created by KASETU SOUZOU Inc.
Artistic Director, Takako Yoshikawa
プロジェクトチームのメンバー: Design: Takako Yoshikawa
Artistic Direction: Takako Yoshikawa and Kasetu Sousou Inc.
Client : LRN Laboratory
プロジェクト名: Shinsaibashi Project
プロジェクトのクライアント: Takako Yoshikawa