革新的な防犯デバイス「iFog」、視界ゼロの安全壁を創出

Phox Design Studioによる最小限のデザインと機能性の融合

防犯とデザインの垣根を越えた、新時代の安全対策「iFog」が登場しました。Phox Design Studioが手掛けるこのデバイスは、侵入者を瞬時に視界不可能な状態に追い込むことで、窃盗を未然に防ぎます。

「形は機能に従う」という原則に基づき開発されたiFogは、そのミニマルでクリーンなデザインが特徴です。どんな環境にも適応しやすい外観を持ちながら、ユーザーが霧のバッグを簡単に交換できるような使いやすさも重視されています。しかし、重要な部品への不正アクセスには十分なセキュリティを確保しています。

このデバイスの最大の特徴は、非毒性の霧を数秒で発生させることができ、部屋内の視界を完全に遮断することです。これにより、窃盗や強盗を防ぐことが可能になります。iFogは、さまざまな環境に溶け込むように設計されており、使用とメンテナンスのしやすさも考慮されています。

外観の美学に関しては、ABS樹脂の射出成形によって実現されています。内部の「フレーム」やボイラーケースは、PA 6 GF30プラスチックの射出成形で作られています。サイズは幅210mm、奥行き260mm、高さ350mmとなっており、コンパクトながらもその存在感は確かなものです。

iFogの操作は非常にシンプルです。どんな閉鎖環境にも設置可能で、セキュリティシステムに接続されています。侵入が検知されると、アラームが作動し、濃密な霧を発生させて侵入者の視界を奪います。これにより、窃盗行為を阻止することができます。

本プロジェクトは2021年3月にイタリア・パドヴァで開始され、同年11月に完成しました。デザインの研究では、デバイスの現代的でクリーンな美学を追求し、防犯デバイスとしての目立たない存在感を目指しました。他の機能性を要求されるデバイスや現代のインテリアデザイン環境を参考に、幾何学的な形状とモノクロームの色使い、デザインに溶け込む機能的要素を持つクリーンなデザインを実現しました。

デザインの最大の挑戦は、シンプルでありながら退屈ではないミニマルな美学を実現することでした。また、機能性を損なわず、かつ生産コストを抑えることも重要な課題でした。iFogは、どんな環境にも溶け込むように設計されており、シンプルでミニマルなラインを持ちながら、前面の異なる深さのレベルと仕上げによって強いキャラクターを持っています。

2022年には、その実用性と革新性が認められ、A'セキュリティ、セーフティ、および監視製品デザイン賞でアイアン賞を受賞しました。この賞は、専門的かつ産業的な要件を満たし、業界のベストプラクティスと優れた技術特性を統合した、よくデザインされた実用的で革新的な作品に授与されます。それらは、満足感とポジティブな感情を提供し、より良い世界に貢献することが評価されています。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Phox Design & Engineering Studio
画像クレジット: image #1: Creator Daniele Bovo, iFog, 2022 image #2: Creator Daniele Bovo, iFog, 2022 image #3: Creator Daniele Bovo, iFog, 2022 image #4: Creator Daniele Bovo, iFog, 2022 image #5: Creator Daniele Bovo, iFog, 2022 Video Credits: Creator Daniele Bovo, iFog, 2022
プロジェクトチームのメンバー: Phox Design & Engineering Studio
プロジェクト名: iFog
プロジェクトのクライアント: iFog


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