ブラジルの自然と文化に触発された革新的な住宅「アインベレ・レジデンス」

アルベルト・トーレスによる地域の歴史と風土を反映した独特の建築デザイン

ブラジル、パラナ州のガラプアヴァに位置する「アインベレ・レジデンス」は、地域の文化と自然からインスピレーションを得た革新的な住宅プロジェクトである。アルベルト・トーレス氏によるこのプロジェクトは、地域の歴史と風土に深く根ざしたデザインを追求し、その結果、独特の建築美を生み出した。

「アインベレ」とは、ブラジル南部のインディアン、トゥピ・グアラニ族の言葉で、「うねる(回る)者」を意味する。この建物は、その動きと自然のダイナミズムを現代的な建築で表現している。バルコニーの軸がずれて配置されていることで、一見すると建物がねじれているかのような印象を与える。このような斬新なデザインは、開発者と建築事務所が初期の研究から追求してきたものである。

建物の構造は、大きな垂直の一枚岩のような形状をしており、その内部には各種の機能が配置されている。駐車場や大部分の技術エリアは建物の裏側に位置し、前側はコンドミニアムのスペースとして利用されている。この設計により、豪華なパーティールームや最新の高性能設備を備えたフィットネスルーム、子供の遊び場、屋外の暖炉などが設けられている。

このプロジェクトでは、地域で一般的な技術や材料を用いて、作業の実行と輸送を容易にしている。構造体には鉄筋コンクリートが使用され、壁はレンガ造りで、外壁にはタイルや塗装が施されている。

アインベレ・レジデンスは、15階建ての住宅ビルで、各階には2つのアパートが配置されている。ノースイーストに面したアパートは、2つのスイートルームを備え、プライベートエリアは83平方メートル。一方、南西に面したアパートは、3つのスイートルームを備え、プライベートエリアは104平方メートルとなっている。上位2階は、社交エリアとアクセスが上階、プライベートエリアが下階に配置された逆転したデュプレックスアパートとなっている。

このプロジェクトの挑戦は、革新的な建築を追求しつつ、地域の風土や文化を尊重することだった。また、将来の住民に快適な環境を提供するため、アパートのレイアウトも重要なポイントとなった。このプロジェクトは、2022年にA' Architecture, Building and Structure Design AwardのIron賞を受賞している。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Torres Arquitetos
画像クレジット: Vista CG Studio Triverum
プロジェクトチームのメンバー: Architecture: Torres Arquitetos Team Members: Alberto Torres, Carolina Torres, Pedro Plentz, Felipe Matte, Christian Rupp, Graciela Sanhudo Constructor: Mendes & Faria
プロジェクト名: Aimbere Residence
プロジェクトのクライアント: Mendes & faria


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