台湾のアナーキズムを視覚化する「Defy」

Jin-Zhi Liaoによるコミュニカティブ・ビジュアル・ブック

台湾の街頭で見かける日常の物体を用いて、アナーキズムの視点を提示するグラフィックデザイン「Defy」。デザイナーJin-Zhi Liaoが、左翼、反逆、革命の象徴として赤、黒、白のカラースキームを用い、視覚と触覚の両方でアナーキズムを連想させます。

「Defy」は、台湾の街頭で見かける日常の物体を用いて、アナーキズムの視点を提示するグラフィックデザインです。デザイナーのJin-Zhi Liaoは、台湾の読者に共有の記憶を呼び起こすために、バリケードを作るのによく使われる物体をカバーとベリーバンドに表示しています。また、印刷素材として産業用包装紙を使用しています。

カバーの色彩は赤、黒、白という左翼、反逆、革命の象徴としての色彩を用いています。これにより、読者は視覚と触覚の両方でアナーキズムを連想することができます。また、メインの視覚ヒントとしての眼鏡は、スポットワニスを塗ってリアルな質感を出しています。

このデザインは、アナーキズムという抽象的な概念を台湾の読者に解釈させるという課題に対して、日常の物体を用いて読者が自身の経験と容易に結びつけることができるように工夫されています。また、このデザインは、アナーキズムに対する共有の生活経験を作り出すだけでなく、台湾の民俗文化の視点を解釈する試みでもあります。

「Defy」は、2021年4月に台南でデザインプロジェクトが開始され、同年4月1日に台湾で出版されました。このデザインは、2022年のA' Print and Published Media Design Awardでアイアン賞を受賞しました。アイアンA' Design Awardは、プロフェッショナルで産業要件を満たすように設計され、実践的で革新的な創造物に授与されます。

このデザインは、デザイナーが自己と社会システムとの関係を再考し、再評価する機会を提供しました。特定の象徴的な物体をデザインに使用することで、アナーキズムに対する共有の生活経験を作り出すだけでなく、台湾の民俗文化の視点を解釈する方法も提示しています。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Liao Jin-Zhi
画像クレジット: Book Author in original language: James C. Scott Graphic Design: Jin-Zhi, Liao
プロジェクトチームのメンバー: Liao Jin-Zhi
プロジェクト名: Defy
プロジェクトのクライアント: Liao Jin-Zhi


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