自然と一体化する移動式キャビン「Deuz」

アレクサンドル・ジンガリュックが提案する新しいライフスタイル

「Deuz」は、一家族が快適に過ごせる移動式の家として設計されたコンセプトプロジェクトです。このユニットは、野生の環境に簡単に組み立てられるモジュラー式のプレハブシェルターで、天候や野生動物から保護しながら、自然と一対一で過ごすことができます。

その小さなサイズにも関わらず、キャビン内には快適な生活に必要なものがすべて揃っています。キッチン、寝室、シャワー付きのバスルームが設けられています。

キャビンは、現地で組み立てられる4つのプレハブモジュールで構成されています。それぞれのモジュールは、金属製のケースで、中には断熱材が入っており、内側は合板、外側は焼き木で覆われています。これらのプレハブモジュールは、どんな地形にも適応できるように調節可能な金属構造体に組み立てられ、配置されます。

このキャビンの主な利点は、その適応性と使いやすさです。プレハブ製なので、所有者が希望するどんな風景にも配置することができます。また、キャビンは日常生活に必要な設備をすべて備えています。暖炉、床暖房、水タンク、組み込みの電気システムがあります。

このコンセプトは、伝統的な木製キャビンのプロトタイプを昇華させることを目指しています。自然の中でのシェルターとしての基本的な特性と、風景をフレーム化することに重点を置いた新しい生活標準、快適さと機能性を組み合わせています。そのため、どんな地形にも配置でき、水供給や電力供給の手段に依存しない移動式の構造体を作ることが重要なポイントでした。これらのシステムはすべて構造体に組み込まれています。

このデザインは、2022年のA' Architecture, Building and Structure Design Awardでブロンズ賞を受賞しました。この賞は、芸術、科学、デザイン、技術のベストプラクティスを組み込み、高度な技術力と創造力を発揮し、生活の質を向上させ、世界をより良い場所にする優れたデザインに授与されます。