パフォーマンスが新たなエレガンスを生む、54フィートのレーサークルーザー

ハリー・ミースバウアーによるハイパフォーマンスヨットの設計

このヨットは、イタリアの造船所のために開発されました。軽量で安全、かつ高速なセーリングヨットを目指し、小さなクルーでも操作できるように設計されています。また、シリーズ生産にも適しています。全体がカーボン製で、内部レイアウトはクライアントのニーズに合わせて選択可能です。船体は安定性を高めるためにパワフルな形状を採用し、荒波でも安全で快適な航行を可能にします。

このヨットの製造には、フルカーボンサンドイッチ構造、カーボン製マスト、複合リギング、CNCミルド高強度鋼フィンが用いられています。全長16.425m、最大幅5.010m、排水量約12.300kg（計測時）、吃水深3.000mというスペックを持っています。

デッキレイアウトは、セーリングエリアとリラクゼーションエリアに分けられ、舵取りを担当する人が一人で航行できるように工夫されています。また、ISO規格に準拠しており、無制限の海洋での運用が可能です。

このプロジェクトは2020年10月にコンセプトデザインが始まり、2021年に予備設計が行われ、現在は金型作りとシリーズ生産の準備段階にあります。設計にあたっては、10種類の船体形状を研究し、重量削減のための詳細な見積もりを行い、カーボンを全面的に使用することでさらなる重量削減を実現しました。

このデザインは、2022年のA'ヨットとマリンベッセルデザイン賞でブロンズを受賞しました。この賞は、芸術、科学、デザイン、テクノロジーのベストプラクティスを取り入れ、強力な技術力と創造力を持つ優れたデザインに授与されます。