「Enash」は、一階と二階で全く異なる空間が広がっています。一階はエントランス、待合室、トイレ、スタッフルームが配置され、静寂な空間となっています。一方、二階はシーティングカウンター、オープンキッチン、キッチンルームがあり、動きのある空間となっています。
特筆すべきは、天井と壁がシームレスにつながる7つの大きな紫色のスキンで、異次元の空間を演出しています。自然大理石のシーティングカウンターの前には、トップシェフが絶品のフレンチ料理を調理する象徴的なオープンカウンターがあります。
この空間の実現には、天井にアクリルペイント、壁にアクリルペイントと木目シート、磁気タイル、床にカーペットと磁気タイル、カウンターテーブルに自然大理石を使用しました。また、スキン同士が重なり合い、微細なスリットライトが埋め込まれています。これにより、スキンを照らすグラデーションの光が基調と間接照明の両方を果たしています。
このプロジェクトは2022年8月から12月までの間に大阪で行われました。疫病が全球的に広がり、人々の精神を深く揺さぶる中、食事という人間にとって絶対に必要な活動を、信頼できる人々と共に平和で幸せな時間を過ごす空間として、「Enash」は誕生しました。
このデザインは、2023年にA'インテリアスペース、リテール&エキシビジョンデザイン賞でシルバーを受賞しました。この賞は、優れた技術的特性と素晴らしい芸術的技巧を持つ、創造的で専門的に注目すべきデザインに授与されます。
プロジェクトデザイナー: SHUNSUKE OHE
画像クレジット: Photograph : NANA TAJIMA by ToLoLo studio
プロジェクトチームのメンバー: SHUNSUKE OHE
プロジェクト名: Enash
プロジェクトのクライアント: Shunsuke Ohe