デザイナーたちは、家具製作から残された木材を見つけ、それを金属と組み合わせることで新たな価値を生み出すことを目指しました。一般的に、木材に金属を象嵌する技術は平面的で純粋に装飾的なものが多いですが、彼らはそれとは異なるものを創り出すことを目指しました。
この作品は、木の優しさと独特の木目と、生命のサイクルというアイデアを組み合わせ、芸術的な一品を生み出しました。木製花瓶の表面には、成長する種子をイメージしたパターンが三次元的に象嵌されています。真鍮のワイヤーが木目に沿って埋め込まれ、一部は種子の根の形状として伸びて木製花瓶を支えています。
このパターンは、残材を植物の容器に再利用するという機能的な用途も持っています。それは、芽吹く種子を象徴し、生命のサイクルを表しています。流れるような金属の根の形状は、生命力を感じさせ、動きのある生物を思わせます。
このデザインは、木材の基本的な形状を旋盤で削り出し、木材の外観を手で磨き上げ、金属を手作業で溶接し、金属を象嵌し、手作業で染色スプレー塗装を行うという技術で実現されています。表面処理は、染色後に透明な保護塗料をスプレーし、その後表面を滑らかに磨き上げ、このプロセスを2-3回繰り返し、金属を磨き上げた後に最終的に透明な保護塗料をスプレーして真鍮の酸化を防ぐというものです。
このプロジェクトは2021年6月に始まり、2022年3月に台南、台湾で完成しました。このデザインは、2023年のA' Fine Arts and Art Installation Design AwardでIronを受賞しました。Iron A' Design Awardは、プロフェッショナルで産業要件を満たすように設計され、実用的で革新的な創作に授与されます。業界のベストプラクティスと適切な技術特性を統合し、満足感とポジティブな感情を提供し、より良い世界に貢献することが評価されます。
プロジェクトデザイナー: ChungSheng Chen
画像クレジット: Image#1~#5: ChuJou Chen/ YuHsuan Chen/ FanXuan Yang/ ChingChing Weng
プロジェクトチームのメンバー: Instructor: ChungSheng Chen
Designer:ChuJou Chen
Designer: YuHsuan Chen
Designer: FanXuan Yang
Designer: ChingChing Weng
Tainan University of Technology Product Design Dept
プロジェクト名: Reborn
プロジェクトのクライアント: Tainan University of Technology/Product Design Deparment