自然と調和するミニマリスト住宅「Bosque」

ラリッサ・ガーバーズによる光と影の遊び

ブラジルの自然を生かした新たな住宅プロジェクト「Bosque」が、デザイナーのラリッサ・ガーバーズによって完成しました。木材、コンクリート、ガラスといった純粋な素材を用い、自然光が各階に降り注ぐ家を創造することにインスピレーションを得ています。

「Bosque」は、その名の通り森に囲まれた環境に溶け込むように設計された住宅です。自然素材の組み合わせによる現代的なファサード、屋内外の境界を曖昧にする大きな窓とスライドドアが特徴で、豊かな自然光と庭の眺望を提供します。持続可能な技術の統合もこの住宅の強みであり、太陽光パネルの設置や自然換気、照明のためのパッシブデザイン要素を取り入れ、エネルギー消費を削減しています。

内部空間は開放的で、リビングエリア、ダイニングスペース、キッチンが一体となったオープンプランのレイアウトが、交流と一体感を促進します。デザインは機能性とシンプルさを重視し、ミニマリストの美学を保ちながら巧妙な収納ソリューションを提供します。屋外スペースはリビングエリアの延長として機能し、アウトドア活動やリラクゼーションを奨励します。

この住宅は、プレキャストコンクリートスラブと軽量ポリスチレンブロックを交互に使用することで、構造柱や間仕切り壁の視覚的干渉なく広い空間を実現しています。また、雨水収集システムを採用し、地下貯水槽に蓄えられた水は灌漑や洗浄に利用されます。

「Bosque」は、クリチバ市に位置し、2020年6月にプロジェクトが開始され、2022年5月に完成しました。この都市は曇りがちな天候で知られており、Revitシミュレーションを用いて最大限の日光を取り込む設計がなされました。結果として、デザインとエコロジーの両方を達成するために大きな窓パネルが設計されました。

創造的な課題として、緑の技術を統合し、空間を最適化し、コミュニティ感覚を育む持続可能な家をデザインすることが挙げられます。持続可能な素材と技術のコストバランスをプロジェクトの財政制約とともに考慮する必要がありました。これらの課題に対処するためには、エンジニアや環境専門家との多分野にわたる協力、研究、実現可能性の検討、革新的なデザイン戦略が必要でした。

このプロジェクトは、浮かぶような白いボリュームと、その下を通るコンクリートのリブで覆われたボリュームの出会いによって定義されています。地上階の設計では、共用エリアをテラスに接続し、居住者が自然とのつながりを楽しみ、身体的および精神的な健康を促進する場所を創出することを目指しました。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Larissa Garbers
画像クレジット: Image #1: Photographer Fabio Severo Junior, 2022 Image #2: Photographer Fabio Severo Junior, 2022 Image #3: Photographer Fabio Severo Junior, 2022 Image #4: Photographer Fabio Severo Junior, 2022 Image #5: Photographer Fabio Severo Junior, 2022
プロジェクトチームのメンバー: Larissa Garbers
プロジェクト名: Bosque
プロジェクトのクライアント: Larissa Garbers


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