リトアニアの首都ヴィリニュスに位置するこのプロジェクトは、1890年代に建てられた歴史的建築物をベースに、現代のオフィス空間として再構築されました。アーツィD9は、ノーウェ財団のコンテンポラリーアートコレクションを展示することで、オフィスとアートの境界を曖昧にし、新たな創造性を生み出しています。
建物の外観や内装には、20世紀初頭の魅力が色濃く残されており、現代アートとの対話を通じて、過去と現在が見事に調和しています。IMPLMNTアーキテクツによるデザインは、単なる作業空間を超えた、創造的な聖域としての役割を果たしています。
アーツィD9の内装デザインは、建物の二重性を反映しています。古いセクションでは、修復された多彩な絵画や石膏装飾が、博物館のような雰囲気を醸し出し、新しいエリアでは、ガラス張りのアトリウムが広々としたギャラリーのような感覚を提供します。
このプロジェクトは、オフィスとしての機能性とアートギャラリーとしての魅力を兼ね備えた多機能空間として運営されています。柔軟な家具や可動式の壁など、空間を最適化する要素が、この環境の適応性を高めています。
アーツィD9は、公共のコンテンポラリーアートミュージアムとしても機能しており、月に2回、ガイド付きツアーを開催し、創造的なプロセスを垣間見る機会を提供しています。また、バルト諸国最大の建築祭であるオープンハウスヴィリニュスに参加し、多くの人々が無料でオフィス/ギャラリーを探索することができます。
2022年3月にプロジェクトが開始され、2023年6月に完成したアーツィD9は、歴史と現代の融合を体現する場所として、文化的なハブとしての未来を迎えています。
プロジェクトデザイナー: Aurimas Syrusas
画像クレジット: Photographer: Darius Petrulaitis
Video credits: Tomas Vilys
プロジェクトチームのメンバー: Aurimas Syrusas
Greta Brimė
Aurelija Kniukštaitė
Jonė Virbickaitė
Kotryna Bajorinaitė
プロジェクト名: Artsy D9
プロジェクトのクライアント: IMPLMNT Architects