伝統と現代が交錯する、ドラゴンをモチーフにしたアートトイ「Drago」

デザイナーYuhe (Donna) Chiが描く、新たなるドラゴンの世界

古代中国のドラゴンをモチーフに、現代のアートトイとして再構築した「Drago」。そのユニークなデザインと製作過程を紐解きます。

「Drago」は、魚、蛇、鷲など、さまざまな動物の特徴を組み合わせた古代中国のドラゴンからインスピレーションを得て、デザイナーYuhe (Donna) Chiが生み出したアートトイです。動物界の特性をミックスし、独自のドラゴンを創造しました。それぞれの「Drago」には、それぞれの物語が込められています。

「Drago」は、ドラゴンのフィギュアをベースにしたモダンなコレクションです。インテリアデザインやコレクション用として作られ、高さ3インチ、全てが手描きで仕上げられています。細部までこだわった職人技が、遊び心を引き立てます。このコレクションには、6つの異なるスタイルと12のルックスがあります。

「Drago」はデジタルで設計され、3Dプリント技術を用いて製造されています。0.1mm厚の白いPLAでプリントされ、その後磨かれ、トップコートが吹き付けられます。全ての細部はアクリルで手描きされ、さらに輝くコートが施されます。

このプロジェクトは2019年2月にニューヨークで始まり、同年5月に完成しました。同月にニューヨークで展示されました。現代には大人向けのおもちゃがほとんどないという課題から、現代のおもちゃ愛好家が集めたくなるようなシリーズをデザインしたいという思いが込められています。ポップカルチャーとイラストの融合が、現代のおもちゃに活力を注入すると考え、色とパターンを駆使したこの大胆なデザインを生み出しました。

このデザインには、かわいらしさとモダンさを兼ね備えた形状を創造するという課題がありました。また、不規則な形状にパターンを適用し、遊び心を加えることも難しかったです。しかし、それらの課題を乗り越え、「Drago」は、古代中国のドラゴンからインスピレーションを得た、各々が手描きで異なるパターンを持つアートトイとして誕生しました。

「Drago」は、アートを一般の目に触れる象徴的なプラットフォームとなり、デザイナートイやドラゴン、アニメーション、ポップカルチャーが好きな人々の心を捉えています。そして、その独特なデザインと製作過程は、2020年にA' Toys, Games and Hobby Products Design Awardでブロンズ賞を受賞するなど、その創造性と独自性が高く評価されています。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Yuhe Chi
画像クレジット: Donna Chi, 2019
プロジェクトチームのメンバー: Yuhe Chi
プロジェクト名: Drago
プロジェクトのクライアント: Yuhe Chi


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