ジュエリーアーティストが問いかける、AIと人間の視覚認識

大森剛氏によるアートブック「PRESS」

ジュエリーアーティストの視点から、私たちの視覚認識がインターネット検索に依存する現代社会を問いかけるアートブック「PRESS」。この本は、アートディレクター兼デザイナーの大森剛氏によってデザインされ、2020年のA' Graphics, Illustration and Visual Communication Design Awardでブロンズ賞を受賞しました。

「PRESS」は、ジュエリーアーティストが自身のコラージュを画像検索エンジンにアップロードし、アルゴリズムによってキーワードを生成するという手法を用いています。これにより、私たちが検索結果を盲目的に信じるのか、それとも違いを受け入れ、新たな視覚の方法を開発する手がかりを見つけるのかという問いを投げかけています。

このアートブックは、8つのコラージュとそれらから導き出されたキーワードを特徴としています。キーワードはそれぞれトレーシングペーパーに印刷されており、視聴者はコラージュだけを見ることも、それとキーワードとの組み合わせを見ることもできます。正方形の紙を使用することで、視聴者は8つの異なる角度からコラージュと言葉を等しく見ることができます。

大森氏は、ジュエリーアーティストの個人的な趣味や意図をできるだけ最小限に抑えるために、伸縮性のある紙とアクリルペイントを使用してコラージュを作成しました。また、各コラージュに関連するキーワードは、Google画像検索のアルゴリズムを使用して取得されました。

「PRESS」は、私たちの視覚認識と連想のプロセスが、個人的な経験や感性よりもオンライン検索に依存するようになっている現代社会を探求するためにデザインされました。アートブックは、視聴者に抽象的なコラージュとアルゴリズムから導き出されたキーワードの両方を見る機会を提供し、人工知能の台頭によって視覚と連想の行為が変化していることを実感させます。

このプロジェクトは2019年2月に東京で始まり、同年6月27日にアートブックとして出版されました。出版直後の7月には東京アートブックフェア2019に参加し、さらに多くの展示が予定されています。

「PRESS」は、私たちの視覚認識と連想のプロセスが、個人的な経験や感性よりもオンライン検索に依存するようになっている現代社会を探求するためにデザインされました。アートブックは、視聴者に抽象的なコラージュとアルゴリズムから導き出されたキーワードの両方を見る機会を提供し、人工知能の台頭によって視覚と連想の行為が変化していることを実感させます。

このプロジェクトは、アートディレクター兼デザイナーの大森剛氏、フォトグラファーの平松崇氏、翻訳者の瀬尾真理香氏、そしてアートワークを手掛けた山越美香氏というチームによって実現されました。視覚的なコンテンツに関する知的財産権と著作権は、山越美香氏が所有しています。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Tsuyoshi Omori
画像クレジット: Image#1:Photographer Takashi Hiramatsu, 2019. Image#2:Photographer Takashi Hiramatsu, 2019. Image#3:Photographer Takashi Hiramatsu, 2019. Image#4:Photographer Takashi Hiramatsu, 2019. Image#5:Photographer Takashi Hiramatsu, 2019.
プロジェクトチームのメンバー: Arte Director and Designer: Tsuyoshi Omori Photographer: Takashi Hiramatsu Translator: Marika Seo Art work: Mika Yamakoshi
プロジェクト名: Portfolio Of A Jewelry Artist
プロジェクトのクライアント: Tsuyoshi Omori


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