革新的なオフィス空間:Sberbank本社

Evolution Designが創り出す未来型アトリウム

ロシア最大の銀行Sberbankの新本社が、エヴォリューションデザインによる斬新なアトリウムを中心に構築されました。この新たな働き方の場は、自然光溢れる開放的な空間として、異なる部署の人々を繋げる役割を果たしています。

モスクワに新たな企業地区を開発中のSberbankは、エヴォリューションデザインに30,000平方メートルの建物を多機能本社に全面改装する任を委ねました。その改装計画のインスピレーションとなったのは、10階建ての建物の9階を貫く内部アトリウムです。自然光が溢れるアトリウムには、共同作業スペースやコーヒーバーが設けられ、新たな本社の中心となり、異なる部署の人々を繋げる「磁石」の役割を果たしています。

このアトリウムは、ダイヤモンド形状の浮遊会議室、20メートルの高さを持つリビングウォール、そして一連のカンチレバー式の会議エリアを備えた中心部として機能します。オフィスが各階に配置され、緑豊かな壁や浮遊会議室の鏡面反射により、全体的に未来的な雰囲気が漂っています。

この浮遊会議室の構造は、隠された荷重鋼フレームを持つ床と、形状やサイズが異なる透明および鏡面パネルで覆われた細い三角形の構造から成り立っています。吊り下げケーブルは柔軟に設計され、張力測定システムを備えているため、実時間での張力のモニタリングと即時の調整が可能です。

アトリウムの高さは4階の共同作業スペースから測定して24メートル、浮遊会議室は高さ5メートル、長さ11メートル、幅8.5メートルです。アトリウムの空間的な流れは、中心に設けられたコーヒーバーと様々なワークスペースにより、人々が非公式の会議や偶発的な交流の場として利用するよう促しています。

このプロジェクトは16ヶ月間にわたり行われ、2020年1月にロシア・モスクワで完成しました。Sberbankはロシアでアジャイルな働き方の先駆者であり、新たな本社の開発には、既存の10階建て構造をアジャイルな職場に変換する包括的な建築計画が必要でした。新計画の中心的な要素となったのが、内部のガラス張りのアトリウムでした。

主な課題は、以前に建てられたコンクリート構造の完全な再構築と、新たな公共機能の導入、そして調整可能なワークスペースと多様な作業・休憩エリアの要件を満たす現代的で柔軟なオフィススペースの設計でした。生物学的な考慮、スマートな照明、換気、音響ソリューションが全て設計計画の一部となっています。

このデザインは、2020年のA'インテリアスペース、リテール、展示デザイン賞でプラチナを受賞しました。プラチナA'デザイン賞は、世界クラスの、特異で、非常に革新的なデザインを認識します。これらは時代の美学を定義し、芸術、科学、デザイン、技術の境界を押し広げ、卓越した優れた業績を示し、世界をより良い場所にします。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Evolution Design
画像クレジット: Image #1: Photographer Sergey Melnikoff, 2020. Image #2: Photographer Sergey Melnikoff, 2020. Image #3: Photographer Sergey Melnikoff, 2020. Image #4: Photographer Sergey Melnikoff, 2020. Image #5: Photographer Sergey Melnikoff, 2020
プロジェクトチームのメンバー: Evolution Design T+T Architects
プロジェクト名: Sberbank Headquarters
プロジェクトのクライアント: Evolution Design


Sberbank Headquarters IMG #2
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Sberbank Headquarters IMG #5
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