宋代美学が息づく「藍町・桂香里」

古き良き時代の精神を現代に蘇らせるデザイン

江南の古都、無錫市に根差す千年の美意識を現代の生活に取り入れた「藍町・桂香里」。古典と現代が織り成す、新たなる住空間の提案です。

「藍町・桂香里」は、中国江蘇省無錫市に位置し、宋代の美学が息づく地域であることから、その歴史と文化を現代のデザインに昇華させています。このプロジェクトは、過去からのインスピレーションを現代に革新することで、宋代の優雅さを表現し、現代都市のスローライフスタイルを受け入れる試みです。

デザインは、宋代の建築美学から着想を得て、伝統的な建築を解体し、現代的な中国スタイルを創造しています。伝統的な建築テクスチャを展示しながら、シンプルさを追求し、宋代のミニマリスト哲学を反映しています。

展示センターの構造は、カーテンウォールと鋼骨フレームに囲まれ、伝統的な木構造をレイアウトに組み込んでいます。空間は入口、廊下、受付ホール、ロビー、バーエリアに分かれており、徐々に構築されるレイアウトにより、相互につながりながらも独立した現代的な社交空間を創出しています。

素材としては木材を主に使用し、石のアクセントを加えることで、自然で温かみのある雰囲気を空間にもたらしています。入口の廊下は、周囲を体験するための通過空間として設計されており、建物の物理的な境界を打ち破り、屋内外の景色が一体となり、禅の静けさを感じさせます。

中央ホールエリアでは、現代のデザイン手法を用いて、モルティスとテノンの構造を建物から切り離し、「無為」の哲学を取り入れています。粗いテクスチャの砂や石を組み込んだ庭園のシーンは、東洋の禅要素を取り入れ、木材を主要な素材ベースとして使用し、天井から自然光が差し込むことで、静かでミニマリストな雰囲気を作り出しています。

このプロジェクトは、2023年12月に中国江蘇省無錫市の慧山区、恒二路と総二路の北西交差点にて完成しました。デザインにおける最大の挑戦は、「露出構造」というインテリアスペースのハイライトです。このデザインは、2024年にA'インテリアスペース、リテールおよびエキシビションデザインアワードでシルバーを受賞しました。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Zhijun Zhong
画像クレジット: Zhijun Zhong
プロジェクトチームのメンバー: Zhijun Zhong
プロジェクト名: Bluetown Wuxi Guixiangli
プロジェクトのクライアント: Herabenna


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