光と影の中の次元:カレンダーデザインの革新

川崎絵美と小玉大輔による日本の季節を表現したユニークなカレンダー

光と影が織り成す日常の風景からインスピレーションを得た川崎絵美と小玉大輔によるカレンダーデザイン「Dimension in the Shadows」は、見る者の想像力を刺激する美しい作品です。

このデザインは、日本の季節の変化を表現した抽象的なオブジェクトが特徴で、それぞれが異なる月を象徴しています。黒いシルエットの組み合わせは、繊細さと大胆さを兼ね備え、日時計のように常に変化する影を投げかけます。年齢や国籍に関係なく、これらの抽象的な図形は多様な個人的な印象を呼び起こし、それぞれの想像力を自由に広げることを促します。

このカレンダーは、細かいレーザーカットが施された黒い紙板から作られ、12枚の異なるデザインの月間カレンダーカードが木製の立方体のスリットに取り付けられます。各図形は、3次元の錯覚を引き起こす可能性があります。バックライトで鮮やかな輪郭を感じることができ、彫刻のように観察する価値があります。照明によって、投影された影は紙自体とは異なる形状を形成し、日常のシーンに少しのエンターテイメントを加えます。

このデザインの実現には、紙の耐久性とレーザーカットプロセスによる表現力を理解し、考慮することが求められました。試行錯誤を重ねた結果、土曜日、日曜日、祝日を表す日付は完全にカットアウトされ、平日は半分カットされることになりました。また、カレンダーが木製の立方体に挿入されたときの立ち姿勢の全体的なバランスを調整するために、スリットの深さと角度の関係にも配慮が必要でした。

このデザインは、パッケージの寸法がW146mm x D146mm x H36mm、カレンダーカードが135mm四方、木製スタンドが25mm立方体(スリット角度:80度、深さ:20mm)となっています。また、カレンダー、デスクカレンダー、レーザーカット、光と影、次元、黒紙、3D、シルエット、錯覚、日本といったキーワードがデザインに関連しています。

このカレンダーデザインは、川崎絵美と小玉大輔のチームによって制作され、印刷・加工は篠原印刷が担当しました。また、このデザインは、2021年のA' Graphics, Illustration and Visual Communication Design Awardでプラチナ賞を受賞しました。この賞は、世界クラスの、特異で、非常に革新的なデザインを認めるもので、プロフェッショナリズムと天才性を示し、社会の福祉に貢献しています。

このカレンダーデザインは、光と影の中の次元を探求し、日本の季節の変化を美しく表現することで、日常のシーンに新たな視点と楽しみを提供します。それぞれの月が異なるデザインのカレンダーカードによって表現され、それぞれのカードが木製の立方体に取り付けられることで、月ごとにカードを交換する楽しみを提供します。このカレンダーは、ただ時間を追うツールであるだけでなく、光と影の中に存在する美しさと奥深さを感じることができるアート作品でもあります。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Emi Kawasaki
画像クレジット: All image: Photographer Naohiro Isshiki
プロジェクトチームのメンバー: Art Director & Graphic Designer: Emi Kawasaki Coordinator: Daisuke Kodama Print & Processing manufacturer: Shinohara Printing
プロジェクト名: Dimension in the Shadows
プロジェクトのクライアント: Emi Kawasaki


Dimension in the Shadows IMG #2
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