天寮消防署の設計は、その中心的なレイアウトと縦方向のデザインが特徴的です。この設計により、消防署は市道よりも高い位置にあり、雨水が内部に流れ込むのを防ぐことができます。また、歩行者の出入り口は南西側に設けられ、開放的なエリアは1階と中二階に配置されています。これにより、消防士の日常訓練に影響を与えることなく、効率的な空間利用が可能となっています。
このプロジェクトの建設には、LOW-Eエネルギー効率ガラスと熱モルタルを採用した外部窓、50mmの押出ポリスチレンボードで舗装した屋根など、最新の技術が用いられました。また、建物の基礎は独立した柱状と棒状の防水スラブを採用し、屋根は主梁と副梁を備えた鋼筋コンクリートスラブシステムを使用しています。
天寮消防署の設計は、"2014年深セン消防署標準化デザインワークショップ"の研究結果に基づいています。この研究は、深セン市の消防署の建設基準を確立し、国内の消防署に参考となる経験を提供することを目指しています。この設計は、基本的なニーズを満たすとともに、専門性の発展可能性を考慮し、消防の開放性と文化的な推進を具現化しています。
このプロジェクトは、限られた土地の中で消防署と運動場を合理的に配置するため、建物のセットバックに関する課題に直面しました。設計チームは、計画局との何度もの交渉を経て、東側に2.3m、南側に6.05m、西側に2.3m、北側に1.8mのセットバックを設けるという妥協案を見つけました。
天寮消防署は、その革新的な設計と機能性により、2021年のA'建築、建物、構造デザイン賞で鉄賞を受賞しました。この賞は、業界のベストプラクティスと優れた技術特性を統合し、満足感とポジティブな感情を提供し、より良い世界に貢献する優れたデザインに授与されます。
プロジェクトデザイナー: SUIADR
画像クレジット: Tian Tengfei
プロジェクトチームのメンバー: Zhong Zhong, Zhong Botao, Wang Min, Zhong Haihuan、Zeng Yusheng、Su Xiaoyue、Deng Rixing
Liu Mu、Yong Yong、An Huijuan、Zhou Jie、Cao Jiying、Xiong Feng、He Xiaoming、Wang Wei
Ye Zhien、Wu Zhirong
プロジェクト名: Tian Liao
プロジェクトのクライアント: SUIADR