都市部の小地に建つ開放的な住宅「ガレージ」

デザイナー松尾道博が描く、新たな都市型住宅の形

都市部に建つ住宅は閉じたデザインが多い。しかし、社会と繋がる窓を重視し、大きな開放感のある家を都市部に設計することを考える。視線の交差を避けつつ、プライバシーと開放性を両立するためには、各視線の位置を考慮することが重要だ。

都市部の小地に3台の趣味の車を駐車し、道路全体に窓を設けた開放的で印象的な建物が「ガレージ」だ。この大空間と大開口は木造構造によって形成されている。空間はシンプルに構築され、水平に配置された一連の窓が美しくバランスの取れたファサードを形成している。

複雑で大胆な空間構成は建物の強度に不安を感じることもある。しかし、この開放的な家を安全に建設するために十分な構造解析が行われ、大断面の集成木と金属ジョイントを使用してしっかりと安全に建設されている。地震が多い国である日本では、構造計算は非常に重要であり、木造構造の多用に最大限の配慮がなされている。

1階は主にガレージとして使用され、生活空間は2階以上に位置している。開放的な住宅となっているが、視線が通行人と交差しないように細かい工夫がされている。都市部で計画される住宅の開放性とプライバシーの検証を行い、現地でツアーを開催し、第三者からのアンケートを実施して探求した。

都市型住宅として、豊かで開放的な生活を実現し、住民のプライバシーを守る。高度に開放的なデザインは木造構造で実現し、低炭素化に寄与する。また、地震が多い日本で耐震性を確保しながら優れたデザインを確保することは大きな課題である。

道路全体に窓を設けた開放的で印象的な建築。住宅地の小地に趣味の車3台を駐車できるガレージハウスで、車と人々の生活が適切にバランスを取り、建築自体が巧みなデザインであるギャラリーと評価されている。空間の構成は非常にシンプルだが、水平方向に配置された連続窓が美しくバランスの良いファサードを形成している。

このデザインは2021年のA'建築、建物、構造デザイン賞でブロンズを受賞した。A'デザイン賞のブロンズは、経験と創造力を証明する優れた創造的なデザインに授与される。芸術、科学、デザイン、技術のベストプラクティスを取り入れ、強力な技術的および創造的なスキルを発揮し、生活の質の向上に寄与し、世界をより良い場所にすることを評価されている。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Michihiro Matsuo
画像クレジット: Michihiro Matsuo: METAPH ARCHITECT ASSOCIATES
プロジェクトチームのメンバー: Construction company: Advance Architects,inc
プロジェクト名: Gallege
プロジェクトのクライアント: Michihiro Matsuo


Gallege IMG #2
Gallege IMG #3
Gallege IMG #4
Gallege IMG #5
Gallege IMG #5

デザイン雑誌でさらに詳しく読む