大森氏はかつて日本料理店で働いていた経験から、食事の提供に高さを利用する日本の方法を取り入れ、美しくスマートに提供できると、食事の価値が高まり、エレガントな食事時間に変わると考えました。
「Sinafu Stand」は、漆器と木工技術が長い間職人たちを支えてきた山中県で作られています。細い木製の茎に立つこの一品は、食物やその他のアイテムがまるで空中に浮かんでいるかのように見え、曲線の美しい外面は触り心地が良く、エルゴノミックなデザインとなっています。
このデザインは、木工旋盤と拭き漆の技術を用いて実現されています。素材としてはケヤキが使用されています。デザートボウルのサイズは幅110mm x 高さ75mm、中サイズのコンポートは幅180mm x 高さ90mm、大サイズのコンポートは幅210mm x 高さ75mmとなっています。
山中は、その卓越した木工技術者のおかげで、全国的に木工生産地として名高い町として成長してきました。ここでは、山中独自の技術を開発し、高度な木工品を生み出すことが可能なのは、ここだけです。
大森氏は、地球温暖化による環境問題に対応し、持続可能な社会への転換が求められる現代において、過去の日本の木材を利用した健全な物質循環社会が、未来の地球環境の改善と人類の持続可能な繁栄に役立つヒントになると考えています。
このデザインは、2022年にA' Bakeware, Tableware, Drinkware and Cookware Design Awardでブロンズを受賞しました。この賞は、芸術、科学、デザイン、技術のベストプラクティスを取り入れ、強力な技術的・創造的スキルを発揮し、生活の質の向上に貢献し、世界をより良い場所にする優れたデザインに授与されます。
プロジェクトデザイナー: Kenichiro Oomori
画像クレジット: Kenichiro Oomori
プロジェクトチームのメンバー: Producer: Masayuki Gato
Designer: Kenichiro Oomori
プロジェクト名: Sinafu Stand
プロジェクトのクライアント: Kenichiro Oomori