日本語の「深寂(しんかん)」とは、完全な静けさに没入することを意味します。この概念をサウナデザインに取り入れることで、吉田将大は静寂の中でのリラクゼーションを追求しました。壁は屋根裏まで伸ばされ、不均一な仕上げ材料が使用されています。また、方向、強度、色に対応した照明を用いることで、自然光の変化に合わせた空間を創出しています。
このデザインの特異性は、音に対する深い配慮にあります。壁内には防音材料を使用し、あらゆる騒音を排除。自然が生み出す森の静けさを表現するため、自然光の方向、強度、色温度に対応した照明を適用しました。これにより、訪れる人々は都会の喧騒を忘れ、深い静寂の中で心身ともにリフレッシュすることができるのです。
このプロジェクトには吉田将大自身もデザインチームの一員として関わっており、その緻密な作業は高く評価されています。写真家の宮本圭介による写真は、このサウナ空間の静謐な美しさを捉えており、視覚的な魅力をさらに高めています。
2024年には「A'インテリアスペース、リテールおよびエキシビションデザインアワード」でブロンズを受賞するなど、その革新性と創造力が国際的に認められ、デザインの分野での経験と資源を証明しています。アート、科学、デザイン、テクノロジーのベストプラクティスを取り入れ、技術的および創造的なスキルの強さを示し、生活の質の向上に貢献し、より良い世界を創造することに貢献しています。
吉田将大のこのサウナデザインは、ただのリラクゼーションスペースを超え、静けさの新たな形を提案しています。音と光の繊細な調和により、私たちの生活に深い静寂の価値を再認識させる作品となっています。
プロジェクトデザイナー: Masahiro Yoshida
画像クレジット: photo by Keisuke Miyamoto
プロジェクトチームのメンバー: Masahiro Yoshida
プロジェクト名: Re
プロジェクトのクライアント: Masahiro Yoshida