社会を支えるヒーロー、ドットラインの新CI

トモヒロ・カジ、革新的なアイデンティティで注目

高齢化社会の課題に立ち向かう企業の新たな挑戦。

日本の高齢化は進行し、大きな社会問題となっています。福祉業界で働く人材も不足しているのが現状です。そんな中、千葉県を拠点に在宅医療、介護、雇用支援などを提供するドットラインは、まるでどこからともなく現れて人々を助けるヒーローのように、日常生活の困難を解決するために駆けつけるスタッフを有しています。

このアイデンティティシステムは、DとLの頭文字を組み合わせたヒーローのロゴから形成されています。全体像は一見不明瞭かもしれませんが、顔、体、マントを見つけると、マントを翻して前進するヒーローが見えてきます。システムとしては、シンボルとオリジナルタイプフェイスからインスピレーションを得たすべてのコミュニケーショングラフィックがデザインされています。

黄金比を用いたグリッドシステム、オーバーレイ、乗算などの技術を駆使して実現されたこのデザインは、名刺、書籍、モノレール広告など、様々なメディアで展開されています。ブランドのビジョンである「社会のヒーロー」という本質を明確にすることが、最も挑戦的なプロセスでしたが、CEOの心には、ユーモアを交えつつ、人々を助けるブランドとしての人間性と社会への貢献が重要だという考えがありました。

ドットラインは、福祉業界の他の企業と同様に、人材不足という大きなビジネスチャレンジに直面しています。このアイデンティティシステムデザインは、同社のビジョンをスタッフ、候補者、関係者にインスパイアするためのものです。ドットラインは、誰かの日常生活を支援するスタッフ全員をヒーローと見なしており、D+Lの文字からデザインされたマントを翻して前進するヒーローのグラフィカルシンボルがロゴとなっています。7つのビジネスカテゴリーを提供するドットラインでは、7色の異なるロゴがそれぞれのビジネス名をブランドタイプフェイスでタイプしたものと共に展開されています。

2024年には、A'グラフィックス、イラストレーション、ビジュアルコミュニケーションデザインアワードでゴールデン賞を受賞しました。ゴールデンA'デザインアワードは、デザイナーの天才と知恵を反映し、芸術、科学、デザイン、テクノロジーを進化させる、顕著な優れた特性を持ち、世界に大きな影響を与える製品やアイデアに与えられる賞です。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Tomohiro Kaji
画像クレジット: Tomohiro Kaji
プロジェクトチームのメンバー: Tomohiro Kaji
プロジェクト名: Dotline
プロジェクトのクライアント: Dotline Co., Ltd.


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