未来の医療を映す、光の病院「第一」

清潔感溢れる白を基調としたデザイン

姫路市に誕生した「第一病院」は、その立地を活かした革新的な建築デザインで注目を集めています。Tetsuya Matsumotoによるこのプロジェクトは、モダンな医療施設の新しい可能性を提示しています。

この病院は、1960年代後半に建てられた旧棟の隣に建設されました。旧棟の重厚なイメージからの脱却と、医療施設の新しいイメージを創出することが、このプロジェクトの主な目的です。そのために、透過性のあるファサードをシートのように扱い、建物の深みを生み出すことで、軽やかさを表現しています。

建物は7階建てで、金属製のビームと柱によって支えられています。地震が多い日本では、建物は安全対策を追加して設計されています。外観はKMEWのクラッディングパネルで覆われており、内装にはタイル、ビニールフロア、ビニール壁紙、木製パネル、プラチナパネル、メラミンボード、鏡など様々な素材が使用されています。

エントランスは受付カウンターへと続き、待合室、診療室、治療室が配置されています。また、医療画像エリアや専用入口からアクセスできる緊急エリアも備えています。2階には透析室、手術エリア、調剤サービスがあり、上層階には入院患者用の部屋があります。6階にはリハビリテーション室、厨房、食堂、オフィスがあり、7階は技術用スペースとなっています。

このプロジェクトの課題は、限られた予算内で、最新の日本の地震や火災安全規制に対応した100床の病院を設計・建設することでした。医療施設としての機能性を損なうことなく、ホスピタリティに富んだ空間を創出することが求められました。

第一病院は、国道2号線沿いに位置しており、北側のファサードは薄いシートのように見え、ランダムな幅の窓が遊び心を加えています。表面の重複を東にスライドさせることで、本を開いたような効果を生み出し、建物のメインエントランスを示しています。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Tetsuya Matsumoto
画像クレジット: Image #1: photographer ©Nacasa & partners Inc, Daiichi Hospital, 2023. Image #2: photographer ©Nacasa & partners Inc, Daiichi Hospital, 2023. Image #3: photographer ©Nacasa & partners Inc, Daiichi Hospital, 2023. Image #4: photographer ©Nacasa & partners Inc, Daiichi Hospital, 2023. Image #5: photographer ©Nacasa & partners Inc, Daiichi Hospital, 2023.
プロジェクトチームのメンバー: Tetsuya Matsumoto
プロジェクト名: Daiichi
プロジェクトのクライアント: Daiichi Hospital


Daiichi IMG #2
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