David Jimenezは、ロサンゼルス東部のコミュニティアートセンター、Self Help Graphics and Artのアイデンティティを再定義するプロジェクトに挑んだ。彼の目指したのは、この地域の価値、ミッション、歴史を反映したブランドアイデンティティの創出だった。
Self Help Graphics and Artは、チカーノ/ラティノアーティストの文化的アイデンティティと政治的エンパワーメントの中で生まれた。この歴史と背景を尊重しつつ、より多様で現代的な視聴者にも訴える新たなアイデンティティを創り出すことが、このプロジェクトのクリエイティブな課題だった。
インスピレーションは、アステカやマヤの象形文字に用いられていたグリッドから得た。David Jimenezは、このグリッドを基にカスタムタイプフェイスとロゴタイプを作成。最終的なロゴタイプはレタープレスとスクリーン印刷を用いてテクスチャを表現し、Self Help Graphics and Artの版画制作の歴史に敬意を表した。
このプロジェクトは2018年4月にロサンゼルスで開始され、同年12月に完成。その過程で、David JimenezはSelf Help Graphics & Artの歴史を書籍や施設訪問を通じて研究し、何度も試行錯誤を繰り返した。
その結果生まれたデザインは、2021年にA' Graphics, Illustration and Visual Communication Design Awardのブロンズ賞を受賞。これは、芸術、科学、デザイン、技術のベストプラクティスを取り入れ、高い技術力と創造力を発揮し、生活の質の向上に貢献する優れたデザインに授与される賞だ。
David Jimenezのデザインは、Self Help Graphics and Artの新たなアイデンティティとして、コミュニティの中に深く根ざしている。そのデザインは、アートとコミュニティの新たな絆を描き出し、多様な視聴者に対してもその魅力を伝えることに成功している。
プロジェクトデザイナー: David Jimenez
画像クレジット: David Jimenez
プロジェクトチームのメンバー: David Jimenez
プロジェクト名: Self Help Graphics and Art
プロジェクトのクライアント: David Jimenez