この住宅は、山々に囲まれた土地の形状にインスピレーションを得て設計されました。地面を平らにするのではなく、土地の形状に合わせて建物を設計することで、異なるレベルに配置されたキッチン、ダイニング、リビング、デッキが一体となったダイナミックな空間が生まれました。
この住宅の特徴は、自然環境を邪魔することなく、それを取り込む設計にある。2階建ての天井が吹き抜けとなった会話スペースや、3レベルに分かれたデッキなど、風景を楽しむための魅力的な空間が作り出されています。内装には木材などの柔らかい素材が主に使用され、アンティークの家具がアクセントとなっています。
この住宅は、SE構造(安全工学構造)を用いて建設されました。これは、木製の剛性フレーム構造を使用する日本の耐震設計法で、高コストの鉄骨構造を使用せずに広大な自由空間を実現することが可能です。
住宅の面積は138平方メートル(ストリートレベルのワークショップと駐車スペースは除く)で、デッキエリアは約70平方メートルです。この住宅は、自然とのつながりを尊重し、その風景を内部に取り込むことで、自然の静けさとダイナミズムを同時に体感できる空間を実現しています。
このプロジェクトは2020年の秋から2022年の春にかけて、日本の神奈川県で行われました。設計の主な課題は、住宅を住居、オフィス、ワークショップとして機能させることでした。これらの空間は互いに分離されていなければならないが、孤立している感じを与えてはならない。その結果、住宅、オフィス、ワークショップが同じ場所にあるように感じられることなく、それぞれの空間が絶妙につながっています。
この設計は、2023年のA'アーキテクチャ、ビルディング&ストラクチャデザイン賞でシルバー賞を受賞しました。この賞は、優れた専門性とイノベーションを示す、創造性に富んだ優れたデザインに授与されます。これらのデザインは、強力な技術的特性と素晴らしい芸術的技巧を示し、優れたレベルの卓越性を示し、ポジティブな感情、驚き、ワンダーを引き立てます。
プロジェクトデザイナー: Krista Watanabe
画像クレジット: Photography by Nacasa and Partners
プロジェクトチームのメンバー: Krista Watanabe
プロジェクト名: Oiso Hillside
プロジェクトのクライアント: Haletoke.Co.Ltd