アトリエ・デシャウスによる「安吉創造デザインセンター」は、都市と農村の間に新たな共有空間を生み出すことを目指しています。このプロジェクトは、地形に沿った植栽屋根や細い鋼の柱、ガラスのカーテンウォールを用いて、周囲の自然環境に溶け込む建築を実現しました。内部では、公共サービス、共同作業スペース、イノベーションラボ、図書館、カフェなどが複数の機能を交錯させることで、デジタルノマドやクリエイターたちが仕事や学習、展示、セミナーに没頭できる環境を提供しています。
このデザインは、地形に応じた柔軟なアプローチを採用し、伝統的な廊下・中庭のレイアウトに対応しています。訪問者は持ち上げられた廊下を自由に歩き回ることができ、複数の機能が絡み合うインタラクティブな空間を創造しています。また、デジタルノマドやリモートワークのグローバルトレンドに応え、創造的な成果を展示し、共有公共サービスを提供する追加スペースが期待されています。
このプロジェクトの最大の課題は、デジタルノマドやクリエイティブなスタッフを引き寄せ、都市と農村を結ぶ公共空間として機能させることでした。屋根は植物で覆われ、農村の地形を再構築し、景観デザインにさらなる可能性をもたらしています。その結果、8320平方メートルの構造物は、丘陵地に低く横たわる形となりました。
安吉創造デザインセンター(ACDC)は、中国の有名な白茶生産地である浙江省安吉県西龍村に位置しています。2023年8月に完成し、総床面積は8320平方メートルです。ACDCの設立は、デザインと創造力を通じて中国の農村の近代化を促進し、都市コミュニティと都市人口の概念を農村に導入しながら、都市と農村を結びつけることを目指しています。
このデザインは、2024年にA'アーキテクチャー、ビルディングアンドストラクチャーデザインアワードでゴールデンを受賞しました。ゴールデンA'デザインアワードは、デザイナーの天賦の才と知恵を反映し、芸術、科学、デザイン、テクノロジーを進歩させる優れた製品やアイデアに授与されます。それらは類い稀な卓越性を体現し、望ましい特性によって世界に著しい影響を与えています。
プロジェクトデザイナー: Anjihood
画像クレジット: Anjihood
プロジェクトチームのメンバー: Atelier Deshaus
Anjihood (Curating Team)
プロジェクト名: Anji Creative Design Center
プロジェクトのクライアント: Anjihood