BaseCamp Lyngbyのデザインは、周囲の自然環境からインスピレーションを得ています。この地域の自然豊かな風景と調和するように、有機的な形状が採用されました。また、学生たちが自然と触れ合う機会を増やすことを目指し、建物はサステイナブルで低コストな設計が求められました。
この建物は、34,300平方メートルの比較的平坦な敷地に建てられています。建物の入口から最高6階までの高さに徐々に上昇し、訪れる人々が緑豊かな中庭を楽しんだり、屋根全長にわたる蛇行する道を散策したりするように誘います。建物の曲線形状は、学生たちが集まり、読書やリラックスできるような小さな中庭を作り出します。
この建物はDGNBデンマークの「シルバーレベル」認証を受けています。緑の屋根は雨水を貯め、空気を浄化し、周囲の温度を下げ、エネルギーを節約します。また、抽出空気のエネルギーの90%が暖房に再利用され、床構造は日中の熱を蓄積し、夜間の暖房需要を最小限に抑えます。
BaseCamp Lyngbyは、全ての部屋が家具付きで専用のバスルームを備え、ほとんどの部屋にはキッチネットも設けられています。共有スペースは、社会的な交流を促進するようにデザインされています。また、学生たちが集まり、遊んだり、パーティーを開いたり、フィットネスをしたり、講義を受けたり、勉強をしたりできるスペースも設けられています。
このプロジェクトの最大の挑戦は、低コストを維持しながら興味深く、コンテキストに触発された建築を創造することでした。そのため、一つのモジュールを繰り返し使用し、有機的な形状を作り出す方法が採用されました。この繰り返しのモジュールが、既存の植生を中心に配置された有機的な蛇行構造を作り出します。
BaseCamp Lyngbyは、自然と調和するデザインと機能性を兼ね備えた学生寮として、新たな学生生活の可能性を提示しています。自然との触れ合いを通じて、学生たちの生活を豊かにするこの建築は、今後の学生寮の設計における新たな指針となるでしょう。
プロジェクトデザイナー: Lars Gitz Architects
画像クレジット: Image #1: Illustrator Lars Gitz Architects, Front view, 2017
Image #2: Illustrator Kragh & Berglund Landscape architecture & Urban Design, Entrance, 2019
Image #3: Illustrator Lars Gitz Architects, Common building, 2017
Image #4: Illustrator Lars Gitz Architects, Site visualization, 2017
Image #5: Photographer BaseCamp Student, Work in progress, 2019
Video Credits: Kragh & Berglund Landscape architecture & Urban Design and Lars Gitz Architects, 2019
プロジェクトチームのメンバー: Architect: Lars Gitz Architects
Architect: Jon Clausen
Architect: Nevena Milosevic
Constructive architect: Kim Clausen
プロジェクト名: BaseCamp Lyngby
プロジェクトのクライアント: Lars Gitz Architects