都会のオアシス:「竹林の中のシンプルな宿泊施設」

青木直之氏による自然と動物との共生を体験できる新しい形のレジャー施設

都会の喧騒から離れ、自然と動物に囲まれた環境で心身をリフレッシュすることが求められる現代社会。そんな社会のニーズに応えるべく、青木直之氏が設計した「竹林の中のシンプルな宿泊施設」は、東京中心部から車で簡単にアクセスできる場所に位置し、ストレス社会の都会のオアシスとなる。

この施設は、動物園とグランピング(豪華なキャンプ)を組み合わせたレジャー施設です。ここに滞在すれば、いつでも動物に触れることができます。例えば、キリンと一緒に朝食をとることができたり、カピバラやキツネザルなどの動物に餌をあげる体験ができます。大人は心が癒され、子供たちはこうした体験を通じて学ぶことができます。新しい体験ができるレジャー施設です。

施設はスチールテント、コットンテント、木造建築で構成されています。全体の床面積は約2000平方メートルです。このプロジェクトは、市原市象の国の酒本氏の思いから始まりましたが、このプロジェクトを成功させることで、少子化により来客数が減少している全国の動物園の活性化につながるプロジェクトにすることを意識していました。ストレス社会で高まる「癒し」と「学び」のニーズに応える場所を提供することを目指しました。

この施設が通常のグランピング施設と異なる点は、動物園の隣に位置しており、動物との交流を体験できることです。6つの宿泊施設は、「さゆりワールド」や姉妹園「市原象の国」の動物にちなんだネーミングインテリアが施されており、「動物園」と「竹林」が組み合わさったハードウェアとソフトウェアの両面で、通常のグランピング施設から一線を画す癒しを感じさせるデザインを意識しています。

この施設のデザインコンセプトは、静かな竹林で優雅な時間を過ごし、日常のストレスを解消することです。非日常的な空間を創り出すため、落ち着いた色調のドーム型テント、ゲルのような雰囲気のコットンテント、キリンをイメージしたツリーハウスを配置しました。その結果、全てのテントは落ち着きと動物の名前がついたテントの特徴的な家具により好評を得ています。

このデザインは、2021年にA' Hospitality, Recreation, Travel and Tourism Design Awardでシルバー賞を受賞しました。シルバーA' Design Awardは、優れた専門性と革新性を示す、クリエイティブでプロフェッショナルなデザインに贈られます。これらのデザインは、強力な技術的特性と素晴らしい芸術的技術を誇り、優れたレベルの卓越性を示し、ポジティブな感情、驚き、ワンダーを引き出します。


プロジェクトの詳細とクレジット

プロジェクトデザイナー: Naoyuki Aoki
画像クレジット: Naoyuki Aoki
プロジェクトチームのメンバー: Sayuri Sakamoto, Sayuri World, Zounokuni of Ichihara/ Naoyuki Aoki, Chisato Maruyama COPLUS Co.,Ltd./ Tetsushi Ishibashi, Shuhei Shibayama, Republica
プロジェクト名: The Bamboo Forest
プロジェクトのクライアント: Naoyuki Aoki


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