パンデミック後のオフィスの未来を再想像する際、単に一人で働く場所であるだけでなく、協力を通じて付加価値を生み出すことを目指すべきだと梅岡は考えています。そのため、オフィス空間は、アイデアを増幅する人々が集まる場所として再定義されるべきです。さらに、ウェルビーイング、持続可能性、ローカリティという独自のアイデアを採用することは、インテリアデザイン会社としての社会的責任を果たすために不可欠です。クロスオーバーラボは、これらのアイデアを具現化し、未来の職場の羅針盤となるよう徹底的にデザインされています。
アップサイクルされた持続可能な素材が積極的にデザインに取り入れられています。例えば、受付エリアのテーブルトップには木材の残りカスと樹脂の混合物が使用され、廃衣類が表面材料として再利用され、持続可能なコルクとカーボンニュートラルなカーペットタイルが床材として採用され、コーヒーのかすから作られた壁パネルが作業エリアの壁に設置されています。
このプロジェクトは3階建てで、総面積は6,506平方メートルです。オフィスでのCROSSOVERのアイデアを活性化するために、各階にはスタッフが自分のニーズに応じて選べるさまざまなワークスペースが設計されています。これにより、偶然の出会いや共創の機会が増えます。
プロジェクトは2020年5月に始まり、2021年6月に東京で完成しました。まず、私たちの企業アイデンティティを見直し、私たちの会社がどうあるべきかを再共有しました。また、マネージャーへのインタビューや選ばれた従業員によるワークショップ、各部門の働き方の分析を行い、新しい働き方を探し、新しい機能を新しいオフィスに適用しました。
デザインフェーズでは、東銀座の歴史を徹底的に調査し、新しいオフィスデザインに取り入れました。完成後は、全従業員に新しい働き方を新しいオフィスに浸透させる「浸透プログラム」が実施されました。このデザインは、2023年にA'インテリアスペース、リテール、エキシビションデザインアワードでシルバーを受賞しました。
梅岡のデザインは、新しい価値を組み合わせながら古いものを活用するという、私たちの会社のデザインポリシーを表現するために、コンクリートのシンプルな質感と洗練された日本の技術を融合させました。古代の日本の左官技術「魚子塗り」で装飾されたアートウォールは、デジタルアートコンテンツ技術を使用して私たちのクライアントとのコラボレーションを視覚化するウォールモニターと組み合わせられました。また、このオフィスの新しい働き方を象徴するように、受付エリアの壁には、近くに住んでいた「幕末」の思想家、佐久間象山を描いたアートワークが設置されました。
プロジェクトデザイナー: MITSUI Designtec Co.,Ltd.
画像クレジット: #1: Photographer Nacasa & Partners Inc. , 2022
#2: Photographer Nacasa & Partners Inc. , 2022
#3: Photographer Nacasa & Partners Inc. , 2022
#4: Photographer Nacasa & Partners Inc. , 2022
#5: Photographer Nacasa & Partners Inc. , 2022
プロジェクトチームのメンバー: Creative Director: Shinichi Mitsuki
Chief Designer: Midori Sano
Chief Designer: Sachiko Umeoka
Chief Designer: Kana Honda
Chief Designer: Kyohei Otsuka
Chief Designer: Taku Sugiyama
Chief Designer: Yusuke Fujimoto
プロジェクト名: Crossover Lab
プロジェクトのクライアント: MITSUI Designtec Co.,Ltd.